Category: Uncategorized

中国企業をアメリカで訴えるには2年以上かかる?

アメリカの特許を中国企業に対して権利行使する場合、いくつもの難しい点があります。 KPNがOppo, Vivo とOnePlusをDistrict of Delawareで訴えたケースの書類を見てみると、中国企業に正式に訴状を送る(serve process)のに2年の歳月がかかりました。   中国で正式に訴状を送る(serve process)方法は1つしかありません。the Hague Service Convention’s Article 5 procedureというものです。これは、国内で中心となる権限を持つ組織を通して行うことを意味していて、中国では、Ministry of Justiceになります。中国は、個人や郵送での訴状送付は拒否するため、Ministry of Justiceを経由する以外の方法はありません。   手続きは簡単で、中国語への翻訳、$95の費用、必要用紙への記入などです。また、専門家によると、適切な裁判地の住所を私立探偵などを雇い、正確に記入するといいということです。少しでもミスがあると、手続きを最初からやり直さなければいけないので、ここは時間を取り、正確な情報を入手することが迅速に手続きを行う秘訣のようです。   その後は、待つのですが、この待ち時間が最近、異常に伸びているとのことです。  

もっと詳しく »

TC Heartland関連ケース:特許侵害の場合、外国企業はどの裁判地でも訴えられる

2018年5月9日、CAFCは、In Re: HTC Corporationにおいて、特許侵害の場合、外国企業はどの裁判地でも訴えられるとしました。   経緯:   District of Delawareにおいて、特許権者が台湾に本社があるHTC Corporation (HTC Corp.)とアメリカの子会社HTC America, Inc.を訴えました。 両社とも連邦手続き法のRule 12(b)(3)において、裁判地(Venue)が正しくないと主張し、訴えを取り下げるよう主張しました。しかし、裁判所は、28 U.S.C. § 1391(c)(3)に基づき、台湾に本社があるHTC Corp.に対しては、District of Delawareという裁判地は適切だとして、HTC Corp.の主張を退けました。それを不服としたHTC Corp.は、地裁における裁判地の判決をCAFCに上訴しました。

もっと詳しく »

アメリカTPP参加再考?それに伴う知財関連規約への影響

2018年4月、アメリカのトランプ大統領がアメリカのTrans-Pacific Partnership (TPP)参入の再考をしていることが明らかになりました。 去年アメリカが辞退してから、11カ国(Australia, Brunei, Canada, Chile, Japan, Malaysia, Mexico, New Zealand, Peru, Singapore and Vietnam)によって締結された貿易条約は、Comprehensive and Progressive Agreement for Trans-Pacific Partnership (CPTPP)と呼ばれています。 TPPには様々な条約が盛り込まれていまうが、中でも知財に関する項目は、一番交渉が行われた項目の一つです。元々は、辞退する前のアメリカが積極的に交渉していて、条件はより発展したアメリカなどの先進国に有利な条件になっていました。 このIP規約は、発展途上国でのジェネリック医薬品の販売を難しくするもので、発展途上国における健康に深刻な問題が起こるのではないかと懸念されていました。しかし、最終的には、アメリカの市場へのより簡単な参入を条件に、原本のまま受け入れられました。

もっと詳しく »

知財を守るために、退社する従業員にするべき6つのポイント

従業員の離職率はだんだん高くなってきて、アメリカでは従業員がコロコロ変わるところも珍しくはありません。そのような流動的な人材に対する注意点は多々ありますが、その中でも知財は見逃しやすいですが、重要な問題です。そこで、ここでは、知財を守るために、退社する従業員にするべき6つのポイントを紹介していきたいと思います。   明確な雇用契約(employment agreement)と会社の方針(corporate policies)を作る   知財を守る上で一番簡単で効果的な対策は、雇用契約にその従業員が関わるであろう知財に関する規約を盛り込むことです。すべての従業員に対して、知財の会社への帰属は項目に入っているべきですが、その項目の文言も「保護できうる資産が生まれたときに、自動的に会社に帰属(移行)される」など、帰属するタイミング(知財が生まれてすぐ)と、帰属の方法(自動的に)を明確にするとさらにいいです。さらに、雇用契約には、守秘義務(confidentiality )や機密保持に関する規約(non-disclosure provisions)が含まれるべきです。   更に、(特に技術系の)雇用契約では、従業員が雇われる前にすでに本人が持っている知財を明確に示すことをおすすめします。これは、雇用契約が行われる前、会社のリソースを使って開発が行われなかったもの、雇用契約の範囲から外れるものがこのような知財に含まれます。このように、雇用の前と後の知的財産を明確にし、雇用前にすでに本人が持っている知財を明確にすることで、例えば従業員の前雇用主による企業秘密の窃盗(theft of trade secrets)が問題になったときなどに役に立ちます。   従業員の手引書(Employee handbooks)や書面化された会社の方針は、場合によっては、雇用主と従業員の間の契約上の約束として解釈される場合があります。このような書類がある場合、従業員がやめた際にどのような権利が従業員にあり(もしあれば)、どのような権利が会社に帰属するのかを明確にすることをおすすめします。さらに、従業員の手引書と会社の方針が適用される州法を満たす必要があります。州によっては、会社と関係ない知財は、会社の資産が使われてないで開発された場合、発明者本人にその知財の権利があると明確に示している州もあるので、そのような州の法律が適用される場合、上記のような内容の発明は、会社へ帰属する知財の例外として明記することをおすすめします。   最後に、場合によっては、従業員が会社を去った場合でも、継続して知財の開発や権利行使に協力してもらう“cooperation” clausesがあるといいです。具体的には、特許出願時の宣言文(declaration)や、技術コンサル、権利行使の際に発明者として宣誓証言(deposition )をすることなどがあると思われます。     退社面接を行う(exit interview)

もっと詳しく »

米国特許庁の新長官、予想ができる特許庁を目指すと発言

2018年3月22日、ワシントンDCで行われたPatent Trial and Appeal Board (PTAB) Bar Association Annual Conferenceにおいて、米国特許庁の新長官のIancu氏は、アメリカ特許システムの信頼性について語り、予想ができるシステムの構築が必要だと強調しました。   このスピーチで、Iancu氏は、経済成長、発明、知財における発明の保護の重要性を訴えました。その上で、特許庁の信頼を向上するための方法を幾つか提案。特に、特許の有効性や範囲を明確にすることについて予想ができるシステムの構築に積極的に投資していく意向があることを示しました。   信頼性を向上するために、先行例調査からもっとも関連する情報を得られるようにすることを強調。Iancu氏は、ここ数年、出願審査期間中に重要な先行例文献を特定できず、訴訟になってはじめて、そのような重要先行例文献が問題になったことがあったことを指摘。Iancu氏の見解では、このような出願時と訴訟時の食い違いは、出版物の数の急増とそれらへのアクセス性の問題のために起こったことだということです。   また、Iancu氏は、101による特許適格性(Patent eligibility)の不確定さを問題視。特許庁は裁判所での判決に応じて101に関するガイドライン等を発行して対応してきましたが、そのような受動的なものの他にも、将来を見据えた、特許庁主導の特許適格性に関するルールづくりを積極的に行なっていく提案をしました。   さらに、Iancu氏は、PTABにおける判決の一貫性の必要性を強調。PTABのルールの改定に力を入れていくことを示しました。   「一貫性があり、予想できるプロセスであることで、人々に信頼してもらえるシステムができる」とIancu氏は発言しました。   コメント:アメリカ特許庁は、審査官や判事などの担当者によって、結果が違ってくることで有名でした。いまでもその印象は強いですが、Iancu氏の指揮の下、担当者に関わらずある一定の一貫性があり予想できる審査が行われることを願っています。   まとめ作成者:野口剛史

もっと詳しく »

Joinderがあった場合、PTABによる最終判決は12ヶ月を超える場合がある

特許法35 U.S.C. § 316(a)(11)において、PTABは、IPR手続きにおける最終判決を、手続き開始から1年以内に発行しなければいけないと明記されています。しかし、それには例外があり、正当な理由があれば最長で6ヶ月延長でき、また315(c)におけるJoinderがあった場合、期限に調整が加えられます。(37 C.F.R. § 42.100(c)も参照)。 以下の関連する3つのIPR手続きを参考にすると、Joinderがあった場合の「期限の調整」が行われた場合、最終判決まで12ヶ月を超える場合があるようです。   IPR2016-00286 (Amerigen Pharms. Ltd. v. Janssen Oncology, Inc.)において、 Amerigen社は前立腺ガンの治療方法に関わる8,822,438特許の有効性をチャレンジしました。 PTABは2016年5月31日にIPR手続きの開始の通知を行い、Argentum社をJoinderとして2016年9月19日に加えました。その後、2017年2月16日に公判が開かれ、最終判決が2018年1月17日に下されました。つまり、このJoinderが行われたIPR手続きは、IPR手続きの開始の通知から最終判決まで実に19ヶ月と17日までかかり、Joinderから最終判決まで15ヶ月29日かかったことになります。それは、通常の12ヶ月という特許法35 U.S.C. § 316(a)(11)に定められている期間を大幅に超える日数です。   続いてIPR2016-01332 (Mylan Pharms.

もっと詳しく »

知財のためにやること、やるべきでないことトップ10

発明、技術開発、その他の知財を生み出す可能性のある従業員に対して、生み出された知財を会社に譲渡するよう契約を結ぶ   このような知財譲渡契約書がないまま、知財が創造されてしまいうと会社の知財部を悩ます問題に発展しかねません。このような知財譲渡契約書は、単体ではなく、雇用をするときの雇用契約書の一部として知財譲渡規約があるとスムーズに進む場合が多いです。どのような形の契約書でもいいのですが、大切なポイントは、従業員が働き始めた時に、契約を結ぶことです。細かくなりますが、譲渡の文言は、“agrees to assign”という表現ではなく(このような言葉が使われていて譲渡が認められず裁判で負けてしまった会社があります)、将来の発明についても現時点で譲渡すると明言するような文言を用いましょう。(文言の詳細等は、知財に詳しい弁護士に相談してください。)   重要な技術を開発したらすぐに特許として守れるか考える   特許を取る上で大切なことの1つが「待たない」ことです。競合他社に同じ発明に対して特許出願をされてしまうと、難しい立場になってしまいます。また、出願しないまま、発明が使われた製品を売ったり、発明を公開してしまったりすると、公開から特許出願までの猶予期間(アメリカの場合、公開から12ヶ月)が認められているアメリカなどの一部の国でしか特許を出願することはできません。特に公開されてしまうと出願できなくなる国が多いので、複数の国で出願することを希望する場合は、特に出願を待たないことが重要です。   特許を出願するか決断する前に、先行例調査を行う   出願前に先行例調査を行うと、自分の発明が特許になりそうかより明確にわかります。理想は、特許庁の審査官が行うようなレベルの先行例調査をすることです。アメリカでの出願は多くの費用と時間がかかるので、先行例調査を事前に行うことで、出願がコストに見合うかを早期に判断することができます。   もし発明が特許で守れそうな場合、出来る限り、外部に開示する前に特許出願をする   もし発明を外部に開示する前に特許出願ができない場合、秘密保持契約を結ぶ   ビジネスの状況によっては、どうしても特許出願前に、サプライヤーや共同開発パートナー、顧客などに発明を見せなければいけない場面があると思います。そんなときは、自社の発明・技術を開示する前に、秘密保持契約を結ぶことが有効です。   既存の秘密保持契約の元、頻繁にある特定の会社と機密情報を共有している場合、新しいプロジェクトが始まるときなど、区切りがいい時に、 既存の秘密保持契約が継続していることを確認する   期限の他に、既存の秘密保持契約の範囲に新しいプロジェクトの内容も含まれているのかを確認することが重要です。  

もっと詳しく »

国際化のためには?特許の面から見た考察

特許法は各国で異なります。事業を国際化するにあたり、特許の面でも国際化をしていくには戦略が必要です。どの国に出願するかの判断はコストと価値のバランスを考慮して行う必要があります。その際に役立つポイントを幾つか紹介します:   1.発明がすでに公開されているか?   発明がすでに公開されてしまっている場合、多くの国で特許出願ができなくなってしまいます。しかし、特定の国、例えばカナダやアメリカ、は公開から特許出願まで猶予期間を儲けている場合もあるので、そのような場合は、公開後でも1年以内ならば特許出願を行うことができます。しかし、他の国、例えば、ヨーロッパ、日本、中国などではそのような猶予期間はないので、発明が公開されてしまってからでは、特許を出願することはできません。   2.この発明はビジネスのコアか?   保護の範囲と保護を得るためにかかるコストをバランスするアプローチの1つとして、異なる製品や技術に対して個別の出願戦略を用いることです。重要な製品に用いられているコアな発明に対しては、手厚い、幅広い知財での保護を考える必要があります。具体的には、製品を販売している国・地域における特許出願、今後10年15年の間のライセンスや権利行使の可能性や戦略などを考えるといいでしょう。 反対に、コアではない、付属的な発明の場合、よりコンパクトな、簡素化した知財戦略を用いるといいでしょう。   3.ビジネスの拠点はどこか?   特許出願は出願する国ごとに費用や時間がかかるので、戦略的に選ぶ必要があります。出願国を選ぶ際に、自社の既存ビジネスの拠点、将来の拠点、競合他社の既存ビジネスの拠点、将来の拠点、ライセンスの可能性がある国を考えるといいでしょう。また、中国など製品や類似品の生産拠点が決まっている場合、そのような生産拠点での出願も有効です。   4.今後どのようにビジネスが展開していくのか?   将来、収益化が見込める国はどこでしょう?5年後の将来、できれば10年後の将来を見据えて考えてみてください。   会社がスタートアップの場合、初期段階で出願できる国は決して多くないと思います。しかし、会社の特許戦略は、会社が成長するたびに変わっていくものです。特に、会社が急成長していく時期には、少なくとも1年に1回、知財戦略を見直すのがいいでしょう。   まとめ作成者:野口剛史   元記事著者:Stephen M.

もっと詳しく »

特許庁がAIA関連手続きに関して地裁基準のクレーム解釈を採用?

2018年5月9日、アメリカ特許庁は、AIA関連レビューに関して、クレーム解釈の基準を変更する計画を発表。今後のAIA関連レビューのクレーム解釈を地裁やITC手続きと同じ基準で行うことを予定しています。   提案された改定案によると、PTABでは、“broadest reasonable interpretation”基準におけるクレーム解釈をやめ、 判例Phillips v. AWH Corp., 415 F.3d 1303 (Fed. Cir. 2005) (en banc)に基づく、Phillips 基準を採用することが明記されています。   現行では、37 C.F.R. 42.100(b), 42.200(b), and 42.300(b)に基づき、PTABではクレームの解釈(AIA関連レビューの際のクレーム補正も含む)は、

もっと詳しく »

中国企業をアメリカで訴えるには2年以上かかる?

アメリカの特許を中国企業に対して権利行使する場合、いくつもの難しい点があります。 KPNがOppo, Vivo とOnePlusをDistrict of Delawareで訴えたケースの書類を見てみると、中国企業に正式に訴状を送る(serve process)のに2年の歳月がかかりました。   中国で正式に訴状を送る(serve process)方法は1つしかありません。the Hague Service Convention’s Article 5 procedureというものです。これは、国内で中心となる権限を持つ組織を通して行うことを意味していて、中国では、Ministry of Justiceになります。中国は、個人や郵送での訴状送付は拒否するため、Ministry of Justiceを経由する以外の方法はありません。   手続きは簡単で、中国語への翻訳、$95の費用、必要用紙への記入などです。また、専門家によると、適切な裁判地の住所を私立探偵などを雇い、正確に記入するといいということです。少しでもミスがあると、手続きを最初からやり直さなければいけないので、ここは時間を取り、正確な情報を入手することが迅速に手続きを行う秘訣のようです。   その後は、待つのですが、この待ち時間が最近、異常に伸びているとのことです。  

もっと詳しく »

TC Heartland関連ケース:特許侵害の場合、外国企業はどの裁判地でも訴えられる

2018年5月9日、CAFCは、In Re: HTC Corporationにおいて、特許侵害の場合、外国企業はどの裁判地でも訴えられるとしました。   経緯:   District of Delawareにおいて、特許権者が台湾に本社があるHTC Corporation (HTC Corp.)とアメリカの子会社HTC America, Inc.を訴えました。 両社とも連邦手続き法のRule 12(b)(3)において、裁判地(Venue)が正しくないと主張し、訴えを取り下げるよう主張しました。しかし、裁判所は、28 U.S.C. § 1391(c)(3)に基づき、台湾に本社があるHTC Corp.に対しては、District of Delawareという裁判地は適切だとして、HTC Corp.の主張を退けました。それを不服としたHTC Corp.は、地裁における裁判地の判決をCAFCに上訴しました。

もっと詳しく »

アメリカTPP参加再考?それに伴う知財関連規約への影響

2018年4月、アメリカのトランプ大統領がアメリカのTrans-Pacific Partnership (TPP)参入の再考をしていることが明らかになりました。 去年アメリカが辞退してから、11カ国(Australia, Brunei, Canada, Chile, Japan, Malaysia, Mexico, New Zealand, Peru, Singapore and Vietnam)によって締結された貿易条約は、Comprehensive and Progressive Agreement for Trans-Pacific Partnership (CPTPP)と呼ばれています。 TPPには様々な条約が盛り込まれていまうが、中でも知財に関する項目は、一番交渉が行われた項目の一つです。元々は、辞退する前のアメリカが積極的に交渉していて、条件はより発展したアメリカなどの先進国に有利な条件になっていました。 このIP規約は、発展途上国でのジェネリック医薬品の販売を難しくするもので、発展途上国における健康に深刻な問題が起こるのではないかと懸念されていました。しかし、最終的には、アメリカの市場へのより簡単な参入を条件に、原本のまま受け入れられました。

もっと詳しく »

知財を守るために、退社する従業員にするべき6つのポイント

従業員の離職率はだんだん高くなってきて、アメリカでは従業員がコロコロ変わるところも珍しくはありません。そのような流動的な人材に対する注意点は多々ありますが、その中でも知財は見逃しやすいですが、重要な問題です。そこで、ここでは、知財を守るために、退社する従業員にするべき6つのポイントを紹介していきたいと思います。   明確な雇用契約(employment agreement)と会社の方針(corporate policies)を作る   知財を守る上で一番簡単で効果的な対策は、雇用契約にその従業員が関わるであろう知財に関する規約を盛り込むことです。すべての従業員に対して、知財の会社への帰属は項目に入っているべきですが、その項目の文言も「保護できうる資産が生まれたときに、自動的に会社に帰属(移行)される」など、帰属するタイミング(知財が生まれてすぐ)と、帰属の方法(自動的に)を明確にするとさらにいいです。さらに、雇用契約には、守秘義務(confidentiality )や機密保持に関する規約(non-disclosure provisions)が含まれるべきです。   更に、(特に技術系の)雇用契約では、従業員が雇われる前にすでに本人が持っている知財を明確に示すことをおすすめします。これは、雇用契約が行われる前、会社のリソースを使って開発が行われなかったもの、雇用契約の範囲から外れるものがこのような知財に含まれます。このように、雇用の前と後の知的財産を明確にし、雇用前にすでに本人が持っている知財を明確にすることで、例えば従業員の前雇用主による企業秘密の窃盗(theft of trade secrets)が問題になったときなどに役に立ちます。   従業員の手引書(Employee handbooks)や書面化された会社の方針は、場合によっては、雇用主と従業員の間の契約上の約束として解釈される場合があります。このような書類がある場合、従業員がやめた際にどのような権利が従業員にあり(もしあれば)、どのような権利が会社に帰属するのかを明確にすることをおすすめします。さらに、従業員の手引書と会社の方針が適用される州法を満たす必要があります。州によっては、会社と関係ない知財は、会社の資産が使われてないで開発された場合、発明者本人にその知財の権利があると明確に示している州もあるので、そのような州の法律が適用される場合、上記のような内容の発明は、会社へ帰属する知財の例外として明記することをおすすめします。   最後に、場合によっては、従業員が会社を去った場合でも、継続して知財の開発や権利行使に協力してもらう“cooperation” clausesがあるといいです。具体的には、特許出願時の宣言文(declaration)や、技術コンサル、権利行使の際に発明者として宣誓証言(deposition )をすることなどがあると思われます。     退社面接を行う(exit interview)

もっと詳しく »

米国特許庁の新長官、予想ができる特許庁を目指すと発言

2018年3月22日、ワシントンDCで行われたPatent Trial and Appeal Board (PTAB) Bar Association Annual Conferenceにおいて、米国特許庁の新長官のIancu氏は、アメリカ特許システムの信頼性について語り、予想ができるシステムの構築が必要だと強調しました。   このスピーチで、Iancu氏は、経済成長、発明、知財における発明の保護の重要性を訴えました。その上で、特許庁の信頼を向上するための方法を幾つか提案。特に、特許の有効性や範囲を明確にすることについて予想ができるシステムの構築に積極的に投資していく意向があることを示しました。   信頼性を向上するために、先行例調査からもっとも関連する情報を得られるようにすることを強調。Iancu氏は、ここ数年、出願審査期間中に重要な先行例文献を特定できず、訴訟になってはじめて、そのような重要先行例文献が問題になったことがあったことを指摘。Iancu氏の見解では、このような出願時と訴訟時の食い違いは、出版物の数の急増とそれらへのアクセス性の問題のために起こったことだということです。   また、Iancu氏は、101による特許適格性(Patent eligibility)の不確定さを問題視。特許庁は裁判所での判決に応じて101に関するガイドライン等を発行して対応してきましたが、そのような受動的なものの他にも、将来を見据えた、特許庁主導の特許適格性に関するルールづくりを積極的に行なっていく提案をしました。   さらに、Iancu氏は、PTABにおける判決の一貫性の必要性を強調。PTABのルールの改定に力を入れていくことを示しました。   「一貫性があり、予想できるプロセスであることで、人々に信頼してもらえるシステムができる」とIancu氏は発言しました。   コメント:アメリカ特許庁は、審査官や判事などの担当者によって、結果が違ってくることで有名でした。いまでもその印象は強いですが、Iancu氏の指揮の下、担当者に関わらずある一定の一貫性があり予想できる審査が行われることを願っています。   まとめ作成者:野口剛史

もっと詳しく »

Joinderがあった場合、PTABによる最終判決は12ヶ月を超える場合がある

特許法35 U.S.C. § 316(a)(11)において、PTABは、IPR手続きにおける最終判決を、手続き開始から1年以内に発行しなければいけないと明記されています。しかし、それには例外があり、正当な理由があれば最長で6ヶ月延長でき、また315(c)におけるJoinderがあった場合、期限に調整が加えられます。(37 C.F.R. § 42.100(c)も参照)。 以下の関連する3つのIPR手続きを参考にすると、Joinderがあった場合の「期限の調整」が行われた場合、最終判決まで12ヶ月を超える場合があるようです。   IPR2016-00286 (Amerigen Pharms. Ltd. v. Janssen Oncology, Inc.)において、 Amerigen社は前立腺ガンの治療方法に関わる8,822,438特許の有効性をチャレンジしました。 PTABは2016年5月31日にIPR手続きの開始の通知を行い、Argentum社をJoinderとして2016年9月19日に加えました。その後、2017年2月16日に公判が開かれ、最終判決が2018年1月17日に下されました。つまり、このJoinderが行われたIPR手続きは、IPR手続きの開始の通知から最終判決まで実に19ヶ月と17日までかかり、Joinderから最終判決まで15ヶ月29日かかったことになります。それは、通常の12ヶ月という特許法35 U.S.C. § 316(a)(11)に定められている期間を大幅に超える日数です。   続いてIPR2016-01332 (Mylan Pharms.

もっと詳しく »

知財のためにやること、やるべきでないことトップ10

発明、技術開発、その他の知財を生み出す可能性のある従業員に対して、生み出された知財を会社に譲渡するよう契約を結ぶ   このような知財譲渡契約書がないまま、知財が創造されてしまいうと会社の知財部を悩ます問題に発展しかねません。このような知財譲渡契約書は、単体ではなく、雇用をするときの雇用契約書の一部として知財譲渡規約があるとスムーズに進む場合が多いです。どのような形の契約書でもいいのですが、大切なポイントは、従業員が働き始めた時に、契約を結ぶことです。細かくなりますが、譲渡の文言は、“agrees to assign”という表現ではなく(このような言葉が使われていて譲渡が認められず裁判で負けてしまった会社があります)、将来の発明についても現時点で譲渡すると明言するような文言を用いましょう。(文言の詳細等は、知財に詳しい弁護士に相談してください。)   重要な技術を開発したらすぐに特許として守れるか考える   特許を取る上で大切なことの1つが「待たない」ことです。競合他社に同じ発明に対して特許出願をされてしまうと、難しい立場になってしまいます。また、出願しないまま、発明が使われた製品を売ったり、発明を公開してしまったりすると、公開から特許出願までの猶予期間(アメリカの場合、公開から12ヶ月)が認められているアメリカなどの一部の国でしか特許を出願することはできません。特に公開されてしまうと出願できなくなる国が多いので、複数の国で出願することを希望する場合は、特に出願を待たないことが重要です。   特許を出願するか決断する前に、先行例調査を行う   出願前に先行例調査を行うと、自分の発明が特許になりそうかより明確にわかります。理想は、特許庁の審査官が行うようなレベルの先行例調査をすることです。アメリカでの出願は多くの費用と時間がかかるので、先行例調査を事前に行うことで、出願がコストに見合うかを早期に判断することができます。   もし発明が特許で守れそうな場合、出来る限り、外部に開示する前に特許出願をする   もし発明を外部に開示する前に特許出願ができない場合、秘密保持契約を結ぶ   ビジネスの状況によっては、どうしても特許出願前に、サプライヤーや共同開発パートナー、顧客などに発明を見せなければいけない場面があると思います。そんなときは、自社の発明・技術を開示する前に、秘密保持契約を結ぶことが有効です。   既存の秘密保持契約の元、頻繁にある特定の会社と機密情報を共有している場合、新しいプロジェクトが始まるときなど、区切りがいい時に、 既存の秘密保持契約が継続していることを確認する   期限の他に、既存の秘密保持契約の範囲に新しいプロジェクトの内容も含まれているのかを確認することが重要です。  

もっと詳しく »

国際化のためには?特許の面から見た考察

特許法は各国で異なります。事業を国際化するにあたり、特許の面でも国際化をしていくには戦略が必要です。どの国に出願するかの判断はコストと価値のバランスを考慮して行う必要があります。その際に役立つポイントを幾つか紹介します:   1.発明がすでに公開されているか?   発明がすでに公開されてしまっている場合、多くの国で特許出願ができなくなってしまいます。しかし、特定の国、例えばカナダやアメリカ、は公開から特許出願まで猶予期間を儲けている場合もあるので、そのような場合は、公開後でも1年以内ならば特許出願を行うことができます。しかし、他の国、例えば、ヨーロッパ、日本、中国などではそのような猶予期間はないので、発明が公開されてしまってからでは、特許を出願することはできません。   2.この発明はビジネスのコアか?   保護の範囲と保護を得るためにかかるコストをバランスするアプローチの1つとして、異なる製品や技術に対して個別の出願戦略を用いることです。重要な製品に用いられているコアな発明に対しては、手厚い、幅広い知財での保護を考える必要があります。具体的には、製品を販売している国・地域における特許出願、今後10年15年の間のライセンスや権利行使の可能性や戦略などを考えるといいでしょう。 反対に、コアではない、付属的な発明の場合、よりコンパクトな、簡素化した知財戦略を用いるといいでしょう。   3.ビジネスの拠点はどこか?   特許出願は出願する国ごとに費用や時間がかかるので、戦略的に選ぶ必要があります。出願国を選ぶ際に、自社の既存ビジネスの拠点、将来の拠点、競合他社の既存ビジネスの拠点、将来の拠点、ライセンスの可能性がある国を考えるといいでしょう。また、中国など製品や類似品の生産拠点が決まっている場合、そのような生産拠点での出願も有効です。   4.今後どのようにビジネスが展開していくのか?   将来、収益化が見込める国はどこでしょう?5年後の将来、できれば10年後の将来を見据えて考えてみてください。   会社がスタートアップの場合、初期段階で出願できる国は決して多くないと思います。しかし、会社の特許戦略は、会社が成長するたびに変わっていくものです。特に、会社が急成長していく時期には、少なくとも1年に1回、知財戦略を見直すのがいいでしょう。   まとめ作成者:野口剛史   元記事著者:Stephen M.

もっと詳しく »

特許庁がAIA関連手続きに関して地裁基準のクレーム解釈を採用?

2018年5月9日、アメリカ特許庁は、AIA関連レビューに関して、クレーム解釈の基準を変更する計画を発表。今後のAIA関連レビューのクレーム解釈を地裁やITC手続きと同じ基準で行うことを予定しています。   提案された改定案によると、PTABでは、“broadest reasonable interpretation”基準におけるクレーム解釈をやめ、 判例Phillips v. AWH Corp., 415 F.3d 1303 (Fed. Cir. 2005) (en banc)に基づく、Phillips 基準を採用することが明記されています。   現行では、37 C.F.R. 42.100(b), 42.200(b), and 42.300(b)に基づき、PTABではクレームの解釈(AIA関連レビューの際のクレーム補正も含む)は、

もっと詳しく »

中国企業をアメリカで訴えるには2年以上かかる?

アメリカの特許を中国企業に対して権利行使する場合、いくつもの難しい点があります。 KPNがOppo, Vivo とOnePlusをDistrict of Delawareで訴えたケースの書類を見てみると、中国企業に正式に訴状を送る(serve process)のに2年の歳月がかかりました。   中国で正式に訴状を送る(serve process)方法は1つしかありません。the Hague Service Convention’s Article 5 procedureというものです。これは、国内で中心となる権限を持つ組織を通して行うことを意味していて、中国では、Ministry of Justiceになります。中国は、個人や郵送での訴状送付は拒否するため、Ministry of Justiceを経由する以外の方法はありません。   手続きは簡単で、中国語への翻訳、$95の費用、必要用紙への記入などです。また、専門家によると、適切な裁判地の住所を私立探偵などを雇い、正確に記入するといいということです。少しでもミスがあると、手続きを最初からやり直さなければいけないので、ここは時間を取り、正確な情報を入手することが迅速に手続きを行う秘訣のようです。   その後は、待つのですが、この待ち時間が最近、異常に伸びているとのことです。  

もっと読む »

TC Heartland関連ケース:特許侵害の場合、外国企業はどの裁判地でも訴えられる

2018年5月9日、CAFCは、In Re: HTC Corporationにおいて、特許侵害の場合、外国企業はどの裁判地でも訴えられるとしました。   経緯:   District of Delawareにおいて、特許権者が台湾に本社があるHTC Corporation (HTC Corp.)とアメリカの子会社HTC America, Inc.を訴えました。 両社とも連邦手続き法のRule 12(b)(3)において、裁判地(Venue)が正しくないと主張し、訴えを取り下げるよう主張しました。しかし、裁判所は、28 U.S.C. § 1391(c)(3)に基づき、台湾に本社があるHTC Corp.に対しては、District of Delawareという裁判地は適切だとして、HTC Corp.の主張を退けました。それを不服としたHTC Corp.は、地裁における裁判地の判決をCAFCに上訴しました。

もっと読む »

アメリカTPP参加再考?それに伴う知財関連規約への影響

2018年4月、アメリカのトランプ大統領がアメリカのTrans-Pacific Partnership (TPP)参入の再考をしていることが明らかになりました。 去年アメリカが辞退してから、11カ国(Australia, Brunei, Canada, Chile, Japan, Malaysia, Mexico, New Zealand, Peru, Singapore and Vietnam)によって締結された貿易条約は、Comprehensive and Progressive Agreement for Trans-Pacific Partnership (CPTPP)と呼ばれています。 TPPには様々な条約が盛り込まれていまうが、中でも知財に関する項目は、一番交渉が行われた項目の一つです。元々は、辞退する前のアメリカが積極的に交渉していて、条件はより発展したアメリカなどの先進国に有利な条件になっていました。 このIP規約は、発展途上国でのジェネリック医薬品の販売を難しくするもので、発展途上国における健康に深刻な問題が起こるのではないかと懸念されていました。しかし、最終的には、アメリカの市場へのより簡単な参入を条件に、原本のまま受け入れられました。

もっと読む »

知財を守るために、退社する従業員にするべき6つのポイント

従業員の離職率はだんだん高くなってきて、アメリカでは従業員がコロコロ変わるところも珍しくはありません。そのような流動的な人材に対する注意点は多々ありますが、その中でも知財は見逃しやすいですが、重要な問題です。そこで、ここでは、知財を守るために、退社する従業員にするべき6つのポイントを紹介していきたいと思います。   明確な雇用契約(employment agreement)と会社の方針(corporate policies)を作る   知財を守る上で一番簡単で効果的な対策は、雇用契約にその従業員が関わるであろう知財に関する規約を盛り込むことです。すべての従業員に対して、知財の会社への帰属は項目に入っているべきですが、その項目の文言も「保護できうる資産が生まれたときに、自動的に会社に帰属(移行)される」など、帰属するタイミング(知財が生まれてすぐ)と、帰属の方法(自動的に)を明確にするとさらにいいです。さらに、雇用契約には、守秘義務(confidentiality )や機密保持に関する規約(non-disclosure provisions)が含まれるべきです。   更に、(特に技術系の)雇用契約では、従業員が雇われる前にすでに本人が持っている知財を明確に示すことをおすすめします。これは、雇用契約が行われる前、会社のリソースを使って開発が行われなかったもの、雇用契約の範囲から外れるものがこのような知財に含まれます。このように、雇用の前と後の知的財産を明確にし、雇用前にすでに本人が持っている知財を明確にすることで、例えば従業員の前雇用主による企業秘密の窃盗(theft of trade secrets)が問題になったときなどに役に立ちます。   従業員の手引書(Employee handbooks)や書面化された会社の方針は、場合によっては、雇用主と従業員の間の契約上の約束として解釈される場合があります。このような書類がある場合、従業員がやめた際にどのような権利が従業員にあり(もしあれば)、どのような権利が会社に帰属するのかを明確にすることをおすすめします。さらに、従業員の手引書と会社の方針が適用される州法を満たす必要があります。州によっては、会社と関係ない知財は、会社の資産が使われてないで開発された場合、発明者本人にその知財の権利があると明確に示している州もあるので、そのような州の法律が適用される場合、上記のような内容の発明は、会社へ帰属する知財の例外として明記することをおすすめします。   最後に、場合によっては、従業員が会社を去った場合でも、継続して知財の開発や権利行使に協力してもらう“cooperation” clausesがあるといいです。具体的には、特許出願時の宣言文(declaration)や、技術コンサル、権利行使の際に発明者として宣誓証言(deposition )をすることなどがあると思われます。     退社面接を行う(exit interview)

もっと読む »

米国特許庁の新長官、予想ができる特許庁を目指すと発言

2018年3月22日、ワシントンDCで行われたPatent Trial and Appeal Board (PTAB) Bar Association Annual Conferenceにおいて、米国特許庁の新長官のIancu氏は、アメリカ特許システムの信頼性について語り、予想ができるシステムの構築が必要だと強調しました。   このスピーチで、Iancu氏は、経済成長、発明、知財における発明の保護の重要性を訴えました。その上で、特許庁の信頼を向上するための方法を幾つか提案。特に、特許の有効性や範囲を明確にすることについて予想ができるシステムの構築に積極的に投資していく意向があることを示しました。   信頼性を向上するために、先行例調査からもっとも関連する情報を得られるようにすることを強調。Iancu氏は、ここ数年、出願審査期間中に重要な先行例文献を特定できず、訴訟になってはじめて、そのような重要先行例文献が問題になったことがあったことを指摘。Iancu氏の見解では、このような出願時と訴訟時の食い違いは、出版物の数の急増とそれらへのアクセス性の問題のために起こったことだということです。   また、Iancu氏は、101による特許適格性(Patent eligibility)の不確定さを問題視。特許庁は裁判所での判決に応じて101に関するガイドライン等を発行して対応してきましたが、そのような受動的なものの他にも、将来を見据えた、特許庁主導の特許適格性に関するルールづくりを積極的に行なっていく提案をしました。   さらに、Iancu氏は、PTABにおける判決の一貫性の必要性を強調。PTABのルールの改定に力を入れていくことを示しました。   「一貫性があり、予想できるプロセスであることで、人々に信頼してもらえるシステムができる」とIancu氏は発言しました。   コメント:アメリカ特許庁は、審査官や判事などの担当者によって、結果が違ってくることで有名でした。いまでもその印象は強いですが、Iancu氏の指揮の下、担当者に関わらずある一定の一貫性があり予想できる審査が行われることを願っています。   まとめ作成者:野口剛史

もっと読む »

Joinderがあった場合、PTABによる最終判決は12ヶ月を超える場合がある

特許法35 U.S.C. § 316(a)(11)において、PTABは、IPR手続きにおける最終判決を、手続き開始から1年以内に発行しなければいけないと明記されています。しかし、それには例外があり、正当な理由があれば最長で6ヶ月延長でき、また315(c)におけるJoinderがあった場合、期限に調整が加えられます。(37 C.F.R. § 42.100(c)も参照)。 以下の関連する3つのIPR手続きを参考にすると、Joinderがあった場合の「期限の調整」が行われた場合、最終判決まで12ヶ月を超える場合があるようです。   IPR2016-00286 (Amerigen Pharms. Ltd. v. Janssen Oncology, Inc.)において、 Amerigen社は前立腺ガンの治療方法に関わる8,822,438特許の有効性をチャレンジしました。 PTABは2016年5月31日にIPR手続きの開始の通知を行い、Argentum社をJoinderとして2016年9月19日に加えました。その後、2017年2月16日に公判が開かれ、最終判決が2018年1月17日に下されました。つまり、このJoinderが行われたIPR手続きは、IPR手続きの開始の通知から最終判決まで実に19ヶ月と17日までかかり、Joinderから最終判決まで15ヶ月29日かかったことになります。それは、通常の12ヶ月という特許法35 U.S.C. § 316(a)(11)に定められている期間を大幅に超える日数です。   続いてIPR2016-01332 (Mylan Pharms.

もっと読む »

知財のためにやること、やるべきでないことトップ10

発明、技術開発、その他の知財を生み出す可能性のある従業員に対して、生み出された知財を会社に譲渡するよう契約を結ぶ   このような知財譲渡契約書がないまま、知財が創造されてしまいうと会社の知財部を悩ます問題に発展しかねません。このような知財譲渡契約書は、単体ではなく、雇用をするときの雇用契約書の一部として知財譲渡規約があるとスムーズに進む場合が多いです。どのような形の契約書でもいいのですが、大切なポイントは、従業員が働き始めた時に、契約を結ぶことです。細かくなりますが、譲渡の文言は、“agrees to assign”という表現ではなく(このような言葉が使われていて譲渡が認められず裁判で負けてしまった会社があります)、将来の発明についても現時点で譲渡すると明言するような文言を用いましょう。(文言の詳細等は、知財に詳しい弁護士に相談してください。)   重要な技術を開発したらすぐに特許として守れるか考える   特許を取る上で大切なことの1つが「待たない」ことです。競合他社に同じ発明に対して特許出願をされてしまうと、難しい立場になってしまいます。また、出願しないまま、発明が使われた製品を売ったり、発明を公開してしまったりすると、公開から特許出願までの猶予期間(アメリカの場合、公開から12ヶ月)が認められているアメリカなどの一部の国でしか特許を出願することはできません。特に公開されてしまうと出願できなくなる国が多いので、複数の国で出願することを希望する場合は、特に出願を待たないことが重要です。   特許を出願するか決断する前に、先行例調査を行う   出願前に先行例調査を行うと、自分の発明が特許になりそうかより明確にわかります。理想は、特許庁の審査官が行うようなレベルの先行例調査をすることです。アメリカでの出願は多くの費用と時間がかかるので、先行例調査を事前に行うことで、出願がコストに見合うかを早期に判断することができます。   もし発明が特許で守れそうな場合、出来る限り、外部に開示する前に特許出願をする   もし発明を外部に開示する前に特許出願ができない場合、秘密保持契約を結ぶ   ビジネスの状況によっては、どうしても特許出願前に、サプライヤーや共同開発パートナー、顧客などに発明を見せなければいけない場面があると思います。そんなときは、自社の発明・技術を開示する前に、秘密保持契約を結ぶことが有効です。   既存の秘密保持契約の元、頻繁にある特定の会社と機密情報を共有している場合、新しいプロジェクトが始まるときなど、区切りがいい時に、 既存の秘密保持契約が継続していることを確認する   期限の他に、既存の秘密保持契約の範囲に新しいプロジェクトの内容も含まれているのかを確認することが重要です。  

もっと読む »

国際化のためには?特許の面から見た考察

特許法は各国で異なります。事業を国際化するにあたり、特許の面でも国際化をしていくには戦略が必要です。どの国に出願するかの判断はコストと価値のバランスを考慮して行う必要があります。その際に役立つポイントを幾つか紹介します:   1.発明がすでに公開されているか?   発明がすでに公開されてしまっている場合、多くの国で特許出願ができなくなってしまいます。しかし、特定の国、例えばカナダやアメリカ、は公開から特許出願まで猶予期間を儲けている場合もあるので、そのような場合は、公開後でも1年以内ならば特許出願を行うことができます。しかし、他の国、例えば、ヨーロッパ、日本、中国などではそのような猶予期間はないので、発明が公開されてしまってからでは、特許を出願することはできません。   2.この発明はビジネスのコアか?   保護の範囲と保護を得るためにかかるコストをバランスするアプローチの1つとして、異なる製品や技術に対して個別の出願戦略を用いることです。重要な製品に用いられているコアな発明に対しては、手厚い、幅広い知財での保護を考える必要があります。具体的には、製品を販売している国・地域における特許出願、今後10年15年の間のライセンスや権利行使の可能性や戦略などを考えるといいでしょう。 反対に、コアではない、付属的な発明の場合、よりコンパクトな、簡素化した知財戦略を用いるといいでしょう。   3.ビジネスの拠点はどこか?   特許出願は出願する国ごとに費用や時間がかかるので、戦略的に選ぶ必要があります。出願国を選ぶ際に、自社の既存ビジネスの拠点、将来の拠点、競合他社の既存ビジネスの拠点、将来の拠点、ライセンスの可能性がある国を考えるといいでしょう。また、中国など製品や類似品の生産拠点が決まっている場合、そのような生産拠点での出願も有効です。   4.今後どのようにビジネスが展開していくのか?   将来、収益化が見込める国はどこでしょう?5年後の将来、できれば10年後の将来を見据えて考えてみてください。   会社がスタートアップの場合、初期段階で出願できる国は決して多くないと思います。しかし、会社の特許戦略は、会社が成長するたびに変わっていくものです。特に、会社が急成長していく時期には、少なくとも1年に1回、知財戦略を見直すのがいいでしょう。   まとめ作成者:野口剛史   元記事著者:Stephen M.

もっと読む »

特許庁がAIA関連手続きに関して地裁基準のクレーム解釈を採用?

2018年5月9日、アメリカ特許庁は、AIA関連レビューに関して、クレーム解釈の基準を変更する計画を発表。今後のAIA関連レビューのクレーム解釈を地裁やITC手続きと同じ基準で行うことを予定しています。   提案された改定案によると、PTABでは、“broadest reasonable interpretation”基準におけるクレーム解釈をやめ、 判例Phillips v. AWH Corp., 415 F.3d 1303 (Fed. Cir. 2005) (en banc)に基づく、Phillips 基準を採用することが明記されています。   現行では、37 C.F.R. 42.100(b), 42.200(b), and 42.300(b)に基づき、PTABではクレームの解釈(AIA関連レビューの際のクレーム補正も含む)は、

もっと読む »