クレーム解釈における「The」と 「A」の違い

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特許明細の作成の際、特許の限定を導入するために、クレーム作成時に不定冠詞(すなわち、「a」や「an」)は定期的に使用されています。しかし、Apple Inc. v. Corephotonics, Ltd.事件において、米連邦巡回控訴裁判所(以下、CAFC)は、このような冠詞の使用、特に無効性分析において後にクレームを拡大するために使用される可能性がある場合、実務者にこのような冠詞の使用についてよく考えるよう求める判決を下しました。

AIを活用した特許出願準備における弁護士依頼者間の秘匿特権の維持

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特許出願準備における大規模言語モデル(LLM)の使用は、多くの企業内および法律事務所のリーダーにとって最重要課題です。このトレンドは、法律領域における技術統合の広範な傾向を象徴しています。このような動きは効率性を高めるだけでなく、それと同時に、伝統的な法理論をめぐる新たな疑問も引き起こしています。その中でも注目したいのが、特許出願準備にLLMを利用すること、弁護士と依頼人の間の秘匿特権(attorney-client privilege)に不注意に違反する可能性があるかどうかということです。この秘匿特権は、基本的にクライアントとその弁護士との間の秘密のやりとりを保証するために設計されたものであり、信頼を育み、クライアントの発明を包括的に理解する上で極めて重要なものです。

意匠特許が100万件目を突破、今注目したいアメリカの意匠特許の価値

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近年の意匠特許出願の増加に伴い、アメリカの意匠特許に関する考え方が変わってきています。特に、今回100万件というマイルストーンを達成した意匠特許は、過去5年の出願数を見ても大幅な増加傾向にあり、特に、自動車、靴、携帯電話業界では、頻繁に活用されています。そこで今回は改めてアメリカにおける意匠特許の状況を整理し、人気の理由とその高まる価値に注目してみます。

AIが生成する音声は知財侵害の対象になるのか?

生成AIは文字や画像にとどまらず音声の領域でも凄まじいい技術革新を起こしています。しかし、その反面、有名アーティストの「声」をマネするAIを悪用し、有名アーティストがあたかも歌ったような「AI生成音楽」が出てくるようになりました。「声」自体には著作権が認められないので、著作権侵害における権利行使が難しく、アーティストやレーベルにとって悩ましい問題になりつつあります。そこで、この「声」に注目し、著作権などのの知財権利を行使できないコンテンツに対する取り締まりの可能性について考えてみました。

アメリカにおける著作権侵害と救済の仕組み

著作物の作成、使用、配布に携わる企業にとって、著作権侵害の要件や重要な事実証拠、救済など理解することが不可欠です。特に、インターネットを媒体にしたコンテンツはグローバルにアクセス可能なため、運営は日本であってもアメリカの著作権問題が発生することもあります。アメリカにおける著作権侵害の法的結果は、高額な金銭賠償や差止命令による救済を伴う厳しいものになる場合もあり、事業運営に大きな支障をきたす可能性があります。しかし、アメリカにおける著作権侵害と救済の仕組みについてまとめてあるリソースがあまりなかったので、今回は、企業が法的リスクを最小限に抑えながら、知的財産権の複雑な状況を乗り切るために便利な米国の著作権侵害制度の概要をまとめてみました。