特許審査履歴解説: 些細なミスも見逃さず1回のOAで許可可能クレームに甘えずに権利化した案件(SAMSUNG)

2022年9月27日に発行されたSonyの特許(Pat. No: 11,460,998)の出願履歴から考察しました。脅威のRCE3回(合計6回のOA対応を経て)権利化された案件です。一般的な103条の拒絶のみだったのですが、特に前半の拒絶対応には個人的に疑問に思う点が多く、なぜ3回もRCEをやったのにインタビューは1回も行わなかったのかが謎でした。
インターネットを中心とした方法クレームにおける101条適格性の問題の回避

インターネット機能の向上といった抽象的なアイデアの具体的な実装は、特許化可能な概念となる可能性があります。特に、同じ明細書であってもクレームされる発明内容によって特許適格性の判断が変わることがあるため、インターネット関連の特許出願は特にクレームの書き方や既存の問題の定義、具体的な実装とその効果や成果などについては細心の注意を払う必要があります。
リモート社員の所在地が特許の裁判地の決定する要素に

米国連邦巡回控訴裁は、連邦地裁に対し、不適切な裁判地(Venue)に基づく訴訟の却下または移送を指示するよう求めたマンダム令状(writ of mandamus)を求める請願を却下しました。その際、連邦巡回控訴裁は、連邦地区内に居住するリモート従業員を挙げ、裁判地法の規定を満たしているとしました。
内在性による新規性否定を示す限界は?開示例の数はどう影響するのか?

米国連邦巡回控訴裁判所は、957の塩のクラスを開示する先行技術は、当業者がクラス内の全ての塩を「一度に想定」することはできないため、クラス内の塩に対するクレームを本質的に予見することはできないとした特許審判部(PTAB)の決定を支持しました。内在性による新規性否定(Inherent Anticipation)に関しては明確な基準は示されていませんが、開示内容が広範囲に及ぶような場合、内在性による新規性否定を示すには発明内容に関する具体的な教えが開示されている必要があると考えることができるでしょう。
米国特許庁長官がデザイン特許代理人資格の可能性と特許庁における多様性を推進

米国特許庁は、意匠特許の代理資格(design patent bar)の創設を含め、同庁に対する実務機会を増やす方法を検討していると、Kathi Vidal 長官が明らかにしました。通常の特許出願代理業務に関する資格(Patent Bar)についても、受験条件の科学技術要件の学位などをより柔軟に検討することも考慮されており、より多くの人が特許庁への出願業務や手続きに関われるようになることが期待されています。