特許審査履歴解説: 1回目のOAで許可可能クレームが出たときのお手本対応?AFCP 2.0をうまく活用できた案件 (Panasonic)

2022年9月6日に発行されたPanasonicの特許の出願履歴から考察しました。
1回目のOAで許可可能クレームが示されましたが、最初のOA対応ではあえて許可可能クレームを独立クレームにするようなことはせず、攻めの姿勢でクレーム補正と主張をしていました。しかし、その主張は認められず最終拒絶へ。その後はAFCP2.0を使い、許可クレームを独立クレーム化し、RCEを行わずに許可へ。日本人の代理人が対応しているのも、興味深いものがありました。
プロダクト・バイ・プロセスの主張:焦点は製品にあり、それを作るプロセスにはない

原則、新しい製法で既存の製品を作る発明は特許になりません。そして、よくあるケースがモノの発明をクレームするのに「製法」に係る要素が含まれていることで、プロダクト・バイ・プロセスクレームだと理解されてしまうケースです。そのような場合は、明細書における構成の開示などが必要で、クレームの範囲も狭まります。また、反論するにも難しい場合があるので、クレームの文言には最新の注意を払いましょう。
商標権侵害の仮差押えをサポートするために、企業内弁護士による回復不能な損害を証明するための準備とは?

近年施行された商標近代化法(Trademark Modernization Act、略してTMA)では、商標権者が仮処分(preliminary injunction)を受けやすくなりました。しかし、仮処分を確実に得るためには回復不能な損害の証拠が必要になります。今回は仮処分の重要性と、証拠不足のリスク、そして企業内弁護士ができる証拠集めのポイントを教えます。
IPRの禁反言はIPR申請で特定されたが最終決定書では考慮されなかった特許クレームにも適用される

2022年8月17日、米連邦巡回控訴裁(CAFC)は、35 U.S.C. § 315(e)(2)に基づくIPR禁反言(IPR estoppel )により、IngenioのIPRにおける最終書面決定でPTABが異議を唱えなかったとしても、 Ingenioの無効性主張は禁止されるとし、無効性の略式判決を下したCAFCの判決を覆し ました。
VPNによるコンテンツへのアクセスの拡大がライセンス事業を変える可能性
このパンデミックにより、リモートワークのセキュリティ対策として、VPN(Virtual Private Network)を導入する企業が増えています。それだけではなく、個人がVPNを使って、外国でしか見られないコンテンツにもアクセスする動きもあります。このようなVPN利用が一般化すると、ライセンス事業が地域別でなく、グローバルライセンスに変わる可能性があります。