誘導侵害の証明に求められる高い基準

侵害の誘発(inducing infringement)の認定には、無謀や過失を上回る限定的な範囲の基準である「故意の盲目」(willful blindness)が必要です。これは誘発された行為が特許侵害に当たるという知識が必要であり、そのような侵害者の主観的な考えが裁判所で認定されない限り、誘導侵害の証明は難しいと考えられます。

損害賠償専門家の証言で注意したい「仮想的な交渉」の条件

カリフォルニア州の裁判所は、損害賠償の専門家の証言が、侵害が始まった日以外の日に発生した仮想の交渉に基づいて与えられるべきロイヤリティを分析していたため、信頼性に欠けると判断し、その証言を排除しました。信頼性があり裁判で認められるためには、証言は、侵害が開始された日に発生した仮想的な交渉に基づいて分析する必要があります。

適切に開示されていれば、先売り法理により商標権侵害は回避できる

米国第9巡回区控訴裁判所は、商標製品が新製品に組み込まれた場合、先売り法理(first sale doctrine)が適用されるとし、原告に有利な略式判決の許可を取り消しました。どのような開示が適切なのかは差し戻された知財で議論されますが、商標について正規ライセンス品を組み込んでいる商品を販売知ているのであれば、この判例は注目する価値があります。

アメリカ史上初の黒人女性最高裁判事が誕生

4月7日、上院での投票によりKetanji Brown Jackson氏がアメリカ史上初の黒人女性最高裁判事になることが決まりました。今回の人事が知財関連の案件に関して直接影響を与えることはないと思いますが、長期的に見ると「非白人」へデモグラフィックがシフトしていくアメリカで、保守派主導の最高裁の「考え方」を徐々にシフトさせていくきっかけになるのかもしれません。