特許審査履歴解説: IDS提出が多すぎ…Terminal disclaimerだけで権利化できた継続出願(Ericsson)
特許審査履歴解説: IDS提出が多すぎ…Terminal disclaimerだけで権利化できた継続出願(Ericsson)

2022年9月13日に発行されたEricsson特許の出願履歴から考察しました。
すでに親出願が特許になっている継続出願だったのでDouble patent の拒絶があり、それをTerminal disclaimerで解消して特許になったケースです。このような対応はよくあるのですが、Terminal disclaimer付きの特許にどれだけ価値があるのかを考えさせられる案件でもありました。この点については問題提議しているので、よかったら見てください。

IPRにおける専門家は最低でも定義された当事者を満たす必要がある
IPRにおける専門家は最低でも定義された当事者を満たす必要がある

自明性について意見を述べる専門家は、少なくとも通常の当事者(person of ordinary skill in the art (“POSA”))の定義を満たさなければならないことが、当事者間審査(IPR)の決定で示されました。また、専門家の証言は文献を組み合わせる動機を示す独立したものであるべきで、結論めいた発言ではなく、証拠によって裏付けられる必要があります。

特許表示の要件を満たしていないため訴訟前の損害賠償請求が棄却される
特許表示の要件を満たしていないため訴訟前の損害賠償請求が棄却される

アメリカの訴訟はディスカバリーシステムがあるので限られた事実情報だけでも訴訟を起こすことができます。また、特許の場合、特許表示の要件を満たすことで、訴訟前の損害賠償請求もできます。しかし、当然ながら「結論ありきの主張」は認められず、説明責任があることを忘れないでください。

特許庁の早期審査が抱える審査の質とスピードの問題
特許庁の早期審査が抱える審査の質とスピードの問題

USPTOは、2011年から「Track-One」と呼ばれる早期審査プログラムを導入しています。本来はイノベーションの促進のために使われるべきものですが、訴訟に使われる特許を早く作る手段としても用いられているようです。デザイン上、審査に時間がかけづらいため、見る情報が多い訴訟関連の特許出願を除外するような対策が求められています。

インターネット上の著作物の侵害とそれに基づくアメリカでの訴訟の際の管轄問題
インターネット上の著作物の侵害とそれに基づくアメリカでの訴訟の際の管轄問題

インターネット上のサービスを日本などのアメリカ以外の国で運営していたとしても、連邦ロングアーム法によって、アメリカの裁判所で著作権侵害訴訟を起こされる可能性があります。ポイントはコンテンツを米国に「意図的」に向けたかというものですが、この問題は事実証拠に基づく判断です。アメリカで意図しない訴訟に巻き込まれないようにするには、アメリカからのアクセス数やそこからの収入、アメリカ向けと思われるようなサービスの向上などに気をつけましょう。

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特許審査履歴解説: IDS提出が多すぎ…Terminal disclaimerだけで権利化できた継続出願(Ericsson)

2022年9月13日に発行されたEricsson特許の出願履歴から考察しました。
すでに親出願が特許になっている継続出願だったのでDouble patent の拒絶があり、それをTerminal disclaimerで解消して特許になったケースです。このような対応はよくあるのですが、Terminal disclaimer付きの特許にどれだけ価値があるのかを考えさせられる案件でもありました。この点については問題提議しているので、よかったら見てください。

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IPRにおける専門家は最低でも定義された当事者を満たす必要がある

自明性について意見を述べる専門家は、少なくとも通常の当事者(person of ordinary skill in the art (“POSA”))の定義を満たさなければならないことが、当事者間審査(IPR)の決定で示されました。また、専門家の証言は文献を組み合わせる動機を示す独立したものであるべきで、結論めいた発言ではなく、証拠によって裏付けられる必要があります。

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訴訟

特許表示の要件を満たしていないため訴訟前の損害賠償請求が棄却される

アメリカの訴訟はディスカバリーシステムがあるので限られた事実情報だけでも訴訟を起こすことができます。また、特許の場合、特許表示の要件を満たすことで、訴訟前の損害賠償請求もできます。しかし、当然ながら「結論ありきの主張」は認められず、説明責任があることを忘れないでください。

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mistake
特許出願

特許庁の早期審査が抱える審査の質とスピードの問題

USPTOは、2011年から「Track-One」と呼ばれる早期審査プログラムを導入しています。本来はイノベーションの促進のために使われるべきものですが、訴訟に使われる特許を早く作る手段としても用いられているようです。デザイン上、審査に時間がかけづらいため、見る情報が多い訴訟関連の特許出願を除外するような対策が求められています。

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インターネット上の著作物の侵害とそれに基づくアメリカでの訴訟の際の管轄問題

インターネット上のサービスを日本などのアメリカ以外の国で運営していたとしても、連邦ロングアーム法によって、アメリカの裁判所で著作権侵害訴訟を起こされる可能性があります。ポイントはコンテンツを米国に「意図的」に向けたかというものですが、この問題は事実証拠に基づく判断です。アメリカで意図しない訴訟に巻き込まれないようにするには、アメリカからのアクセス数やそこからの収入、アメリカ向けと思われるようなサービスの向上などに気をつけましょう。

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特許出願

特許審査履歴解説: 1回目のOAで許可可能クレームが出たときのお手本対応?AFCP 2.0をうまく活用できた案件 (Panasonic)

2022年9月6日に発行されたPanasonicの特許の出願履歴から考察しました。
1回目のOAで許可可能クレームが示されましたが、最初のOA対応ではあえて許可可能クレームを独立クレームにするようなことはせず、攻めの姿勢でクレーム補正と主張をしていました。しかし、その主張は認められず最終拒絶へ。その後はAFCP2.0を使い、許可クレームを独立クレーム化し、RCEを行わずに許可へ。日本人の代理人が対応しているのも、興味深いものがありました。

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