先週に引き続きオンラインコンテンツの話をします。セミナーやウェビナーをやるなら、講師の先生と話す権利が得られるVIPチケットを限定販売するのはどうでしょうか?
セミナーやウェビナーをやるなら、講師の先生と話す権利が得られるVIPチケットを限定販売するのもいいかも。講師にとっては、100人の無料で情報だけ知りたい人よりも課金をしてくれる1人のファンの方が100倍以上の価値がある。
— 野口剛史@米国特許弁護士 (@koji_noguchi) July 22, 2020
講師にとっては格好のマーケティング戦略
無料であっても知財系のウェビナーを行うにはそれなりの準備が必要です。講師はウェビナーのトピックに合ったプレゼンを一から作りかも知れないし、他のセミナーで使ったモノを応用するかも知れませんが、応用するにもアップデートしなければいけないので労力がかかります。そして、実際にウェビナーはライブでプレゼンやQ&Aを行うた時間も束縛されます。
このように講師はウェビナーのために頑張るのですが、ウェビナーを「次」につなげるのが難しかったりします。その場は盛り上がっても、無料の情報だけ知りたい人が集まっているのであれば、仕事にも発展しづらいです。
しかし、前もって講師の先生と後日話せるVIPチケットを限定数発売して、実際に買ってくれる人がいたら、その売り上げが講師の収入にもなるし、それ以上に、講師の先生は大勢のウェビナー参加者の中から自分のファンを見つけることができます。
講師にとって、ウェビナーを今後の仕事につなげたいのであれば、100人の無料で情報だけ知りたい人のメールアドレスを集めるよりも、課金をしてくれる1人のファンと交流関係をもつ方が100倍以上の価値があります。
すぐに仕事に直結しなくても、そのファンと後日Zoomなどで話すことによって関係作りができるし、後日、メールやニュースレターなどで定期的にコミュニケーションをとってもいいでしょう。
このようにVIPチケットの販売は、講師としては、お金をもらえて、かなり真剣な見込み客が得られるという素晴らしいマーケティングツールなのです。
VIPチケットを買う方にもメリットがある
当然VIPチケットが機能するには、VIPチケットを買ってもらわないと行けません。それには買う側にメリットがないといけませんね。
結論から言うと、ウェビナーの後に個別相談に応じるのであれば、無料よりも有料の方が参加者にもメリットがあります。
これは以外と思われるかもしれませんが、無料のアドバイスと有料のアドバイス、どちらを真剣に受け止めるか考えてください。当然、自分でお金を払った有料アドバイスの方ですよね。
人間無料だとありがたみを感じにくいです(アドバイスという「情報」ならなおさら)。少しでもお金を払っていたら、それなりの質問も考えるし、回答も真剣に聞くものです。そして、対価を払っているので、堂々ともっと突っ込んだ鋭い質問をするし、回答する側もちゃんと答えてくれるだろうという期待も生まれます。
あと、ウェビナー参加者の中には、ウェビナーで話されたトピックでなく、講師自身のキャリアに興味がある人もいるかもしれません。しかし、ウェビナーのQ&Aの時間にそのような場違いな質問はできないし、後日講師の時間を奪うようなことをするのも気が引けるでしょう。
しかし、対価を払って30分なり1時間なり講師と話す権利を得られれば、「何でも」聞けるという気持ちになるので、キャリアアドバイスみたいな親しくないとできないような相談も積極的にしやすくなります。
どうでしょうか?
VIPチケットはかなり限定してプレミア感を出し、ちょっと奮発しないといけないけどお得感のある価格帯で売り出すのがポイントです(当然、ただ発売するだけではなく、積極的なマーケティングも展開しないといけませんが)。
講師や主催者には有料オプションを提示するのに抵抗がある人もいるかも知れません。しかし、課金カルチャーはいろんなところで浸透してきています。そして、人間、自分が好きで応援したい人はできる限りサポートしたいと思うものです。そのサポートの形の1つとして、わかりやすいVIPチケットという課金オプションを提示する。そうすれば、思いがけない出会いのチャンスが生まれるかもしれません。
TLCの紹介
ちなみに、このアイデアのベースになっている話題は、OLCを更に進化させた全く新しいコミュニティ型のプラットフォームTakumi Legal Communityで最初に取り上げました。
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