NFT(nonfungible tokens)が新しいタイプの収集品になるにつれ、NFTに関する契約に含めるべき用語や規約を検討します。NFTの特性を理解して、(将来的なものも含め)どのような活用がされるかを十分議論し、その内容を反映するような契約を作るには、様々な点を考慮する必要があります。
NFTは、特定のデジタル化されたファイルを識別するためのデータ文字列です。ファイルのコンテンツは、画像、ビデオ、音声の録音である場合があります。NFTは、特定のデジタル画像の所有権のみを確認するものであり、著作権、デジタル化されたファイルの複製権、デジタルファイルの元となった芸術作品などは含まれません。これは、絵画のキャンバスの所有権と真正性の証明書に似ています。
このようなNFTを扱う際の契約では、原作とNFTに関連する特定のデジタル画像を誰が所有しているか、また原作から作成できるデジタルコピーやNFTの数に制限があるか、などを検討し、明確に文面化する必要があります。
また、原作の著作権がNFTとともに付与されているかどうか、NFTの所有者が画像を複製するためにどのような権利を有しているかも確認するといいでしょう。
また、管理周りの話では、そのNFTに関するすべてのパスワードとログインを保護し、企業組織内の誰がアクセスできるようにするかを検討します。
NFTのマーケティングもおこなうような場合、アーティストの名称、画像および肖像権の許諾を含み、NFTの所有者が利用できるその他の利益について具体的に説明するべきです。また、マーケティングに使用されるチャネルや販売店、価格設定の決定者、再販に関する管理、アーティストへのロイヤルティの支払いについても検討するべきでしょう。
もし所有者のいずれかが後の取引からロイヤリティを受け取る場合、そのような形式のロイヤリティの受領および分配のために契約上でも、そのようなロイヤリティの受け取りが可能であるようにするための規約を明確に示しておく必要があります。