米国を代表する15の研究大学が、University Technology Licensing Program LLC(UTLP)を立ち上げました。UTLPは、加盟大学が保有する特許ポートフォリオの中から、効率的なライセンスができるものを厳選し、興味を持ったハイテク企業に対して活動をおこなっていくとのこと。
アメリカの大学では、特許を取得する動きが爆発的に増加し、技術移転事務所が拡大していますが、ほとんどの大学は特許で損失を出している。2013年のブルッキングス研究所の調査によると、84%の大学が、特許に関連する訴訟費用や技術移転事務所の人員をまかなうだけの収益を上げられていない。
実際に、特許ライセンス収入の大半を稼いでいるのはごく一部の大学で、その多くは医薬品やバイオテクノロジーの分野。大学の特許の95%は、まったくライセンスされていない状態です。
UTLPは、複数の特許を集めたバンドルでライセンスすることを想定していて、自律走行、IoT、ビッグデータの3つの分野でのライセンス事業から始めるとのこと。
今回のプログラムは、特許をイノベーションのツールではなく、武器として使用することであり、パテントトロールのやり方だと非難する声も多い。
加盟している大学のリスト:
- Brown University
- California Institute of Technology (Caltech)
- Columbia University
- Cornell University
- Harvard University
- Northwestern University
- Princeton University
- State University of New York at Binghamton
- University of California, Berkeley
- University of California, Los Angeles
- University of Illinois
- University of Michigan
- University of Pennsylvania
- University of Southern California
- Yale University
参考文献:15 Universities Have Formed A Company That Looks A Lot Like A Patent Troll