有料コンテンツの販売からコンサル業務へのアップセール

日本では通勤している人も多いですが、未だに新規クライアントの開拓を対面でやったり、懇親会のような実際に会場に行って新しい人と「出会う」場がまだかなり限定されていると思います。既存の顧客から定期的に仕事が来る場合はいいですが、事業を成り立たせるために新規顧客開拓をしていかないといけないところもあると思います。そこで、有料コンテンツというワンクッション挟んだマーケティングを考えてみました。

オフラインでの新しい出会いがなくなったWith コロナの時代

先週から日本に一時帰国しているのですが、婚活もオフラインからオンラインに移行していてオンライン婚活が空前のブームになっているというニュースを見ました。プライベートという比較的コンプライアンスとかを意識しなくてもいい集まりであっても今は難しく、オフラインでの新しい出会いがなくなってきているようです。

これはビジネスにおいても同じ(というより、より厳しい)現実ではないでしょうか?つまり、ビジネスの世界においても、「懇親会」や「勉強会」、「展示会」などがなくなり、いままで新しい出会いを提供していた場所がなくなりつつあります。

ビジネスも個人の婚活のようにオンラインにシフトできればいいのですが、「懇親会」や「勉強会」、「展示会」を主催している団体がすべてオンラインにスムーズに移行できているとは言い難いのが現状です。特に知財の場合、「学び」というコンテンツはウェビナーなどの形を用いてオンラインに移行できていますが、「新しい人との出会い」を目的とした「懇親会」のような集まりや機能を十分に提供できている団体はごくわずかなのではないでしょうか?

そこで、そのような別の団体に依存していた「新しい見込み顧客」との出会いを自分の力で確保していくことが必要になってきていると思います。

独自のチャンネルで有料コンテンツを販売

そこで「新しい見込み顧客」を開拓する上で注目しているのが、有料コンテンツの販売です。ここであえて無料でなく、有料としているのには訳があります。

先ほども言いましたが、知財業界を見たとき、学びのコンテンツはオンラインに移行できています。特に、無料で高品質なコンテンツが多く、YouTube動画などでいつでも視聴できるものも数多くあります。

これは学ぶ(消費者という)立場から見ると嬉しいですが、コンテンツを集客に使いたい(業者という)立場から見ると競争が激しくて差別化するのに苦労することが考えられます。

そこで、あえて有料化して「閉じられた」場所でコンテンツを配信していくことが有益だと考えています。アメリカでは独自のチャンネルで有料コンテンツを販売できるサービスがすでに展開されていて、代表的なものだとTeachableというのがあります。これを使えばコースの作成から、販売、ユーザーの管理、生中継など様々な機能を備えているオンラインコースを簡単に作ることができます。

有料コンテンツとしては、無料の知財コンテンツと差別化させるために、シリーズである知財の手続き(例えば、特許出願、OA対応、商標出願、特許調査、商標調査など)を段階的に学んでいくものがいいでしょう。

そして、有料コンテンツの狙いは、それ自体から収入を得るというよりも、有料コースを買ってくれる「意識の高い」優良見込み顧客を選定して、より単価の高いコンサル業務(や代理業務)などにつなげていくことなので、「お手頃価格」に設定し、気軽に初められる料金設定にすると効果的です。

見込み顧客をふるいにかける

マーケティングの方法にパーチェスファネルという手法があります。これは見込み顧客を段階的に分けてより優良な見込み顧客を特定する方法です。

今回紹介した有料コンテンツに最初に入ってもらうというのもファネルの1つの要素です。無料情報ではなく、「お手頃価格」のものであっても、「課金」してもらえる人(企業)は、無料の情報を無理やり探ろうとする見込み顧客よりも「優良」です。そのため、有料コンテンツを消費していく中で、「次のステップ」として、コンサル業務などのより単価の高いサービスにも理解を示すことが多いです。

このように、有料コンテンツという1つのクッションを置くことで、幅広く見込み顧客を集めつつ、そこから優良見込み顧客を吟味することができます。そうすれば、オフラインでの新規顧客開拓が難しくなったコロナ禍であっても、継続して、自分の提供しているサービスにあった顧客を開拓できる仕組みを作ることができます。

TLCの紹介

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