2018年前期にITCに対して39件もの新しい337条調査の申し立てが行われました。この数字が続けば今年のITCは337条調査で非常に忙しくなり、このペースが少しでも上がれば2016年に記録した79件という数字を超える見込みです。
元記事には、年ごとのITC337条調査の動向がわかるチャートが見れますので参考にしてみてください。
また、2018年FYは、新規の調査数に加え、現在進行中の調査の数も顕著に増加しています。現在進行中の調査数は年々一定を保っていましたが、2018年前期の時点で95件もの進行中の調査があります。このような状況になった背景には、新規の調査申し立ての増加もありますが、ITC内のコミッショナーとALJの人数がITCの歴史的に見ても少ない状況にあることが原因だと思われます。ITCでは、Commissioner KearnsとALJ Cheneyが新たに加わったので、この継続中の調査の数は近い将来減少することが予測されています。
このようにITC調査が人気を集めている背景には、通常の地裁における特許侵害訴訟にはない特有の有利点、特に、IPR手続きによって止まらないことと差し止め救済に挙げられると思います。
まとめ作成者:野口剛史
元記事著者:Vishal V. Khatri. Jones Day