権利行使に消極的な日本企業(買収で変わる特許活用方針)

日立の子会社Hitachi Kokusai Electricは$2.2 billionで買収され、KKR社の傘下に入るのだが、今回そのHitachi Kokusai Electricがはじめてアメリカで特許訴訟を起こした。

日立の子会社Hitachi Kokusai Electricは、半導体製造機械を製造する会社。今回の買収で、日立からスピンオフし、グローバル投資信託の会社、KKR社の傘下に入ることになった。またこの買収では、Hitachi Kokusai Electricの数多くの特許もKKR社に移った。その買収を期にか、Hitachi Kokusai Electricは、ドイツの競合他社ASM Internationalを相手に、2017年12月にNorthern District of Californiaにおいて特許訴訟を起こした。

これは、2009年、Hitachi Kokusaiが日立グループの傘下に入ってからはじめてのことになる。

対象特許は、半導体の製造に関するもので、合計で7件の特許をHitachi Kokusaiは権利行使。一方、ASMも子会社のIPホールディングカンパニーを通してHitachi Kokusaiによる3つの特許の侵害を主張。ASMのカウンターは、訴訟が始まった日に行われたことから、Hitachi KokusaiもASMもこのような紛争に関しては十分準備していたことがわかる。

このNorthern District of Californiaにおける訴訟とは別に、Hitachi Kokusaiは、ASMを相手に2つ目の訴訟をDistrict of Oregonで起こした。対象特許を見てみると、両訴訟では、Hitachi Kokusaiの事業の要であるthin film process solutions businessに関わる特許の権利行使が行われている。この事業は、今回の買収における重要な資産になっている。

Hitachi Kokusaiは、他にもVideo and Communications Solutionsのビジネスがあり、この2つの事業に対するIPポートフォリオの価値が買収における大きな要素になったと思われる。このASMに対する特許訴訟は、Hitachi Kokusaiの知財の価値を図る上で重要な案件。

Hitachi Kokusai以外にもMaxellも、日立グループを去った後に積極的に特許の権利行使を行っている。

コメント:

「このASMに対する特許訴訟は、Hitachi Kokusaiの知財の価値を図る上で重要な案件。」とSchindler氏は言っています。個人的には、特にHitachi Kokusaiの新しいオーナーであるKKR社は、投資信託の会社なので、特許などの知的財産をメーカーとは違う価値観で見ているのかもしれないと思いました。しかし、同じ特許ポートフォリオを持っている会社でも、経営者が日本メーカーなのか、グローバル投資信託の会社なのかで、こうも特許活用方針が変わるのは非常に興味があります。

まとめ作成者:野口剛史

元記事著者:Jacob Schindler. IAM

http://www.iam-media.com/blog/detail.aspx?g=d1f599f6-cba8-4f86-80a5-e96257e04401

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