特許事務所のフランチャイズ展開

弁理士は事務所に務めていても最終的には独立したい人が多いと思います。しかし、事務所を持つということは、雇われていたときとは勝手が異なるので、決心が決まらない人も多いと思います。そこで独立しやすくするために特許事務所のフランチャイズ展開をするのはどうでしょうか?

ここで言うフランチャイズとは?

まず今回の記事で話す「フランチャイズ」とは、コンビニやファーストフードチェーン店などの本格的なフランチャイズ事業を指しているのではなく、フランチャイズで用いられているビジネスコンセプトを応用するという意味です。

雑務を一括管理

例えば、事務所を新しく立ち上げる場合、煩雑な手続きがあり、ウェブサイトやネット周りの環境も整える必要があると思います。このような作業は起業するには避けて通れないですが、形式的なものが多いので、フランチャイズ組織が代行したり、手厚いサポートを行うのはどうでしょうか?具体的には、ウェブサイトは作り込んだものを1つフランチャイズ組織が持っていて、事務所によって内容をカスタマイズすることによって、作成コストをかけずにすぐに高品質の事務所のサイトが出来上がります。

また決算に関してもフランチャイズ側が代行したり、めんどくさい請求や会計を一括で処理することで、効率化が図られ、費用面でも個々が負担するよりも安価に抑えることができると思います。特許を管理するドケットソフトは高額ですが、フランチャイズが管理するのであれば、個人で費用を賄う必要もなく、事務の人を余分に雇う必要もありません。

事務所を起業したときにわかると思いますが、特に駆け出しのときは、お金をチャージできる本業(明細書作成やコンサル、調査など)よりも、事務などの雑用にかける時間のほうが多くなります。ただでさえ収入が安定せず、出費も多い駆け出し時期なのに、お金を稼ぐ活動に制限がかかってしまうのはもったいないです。

そこで、面倒な事務周りの雑用を全部フランチャイズ側で行い弁理士さんをサポートすることで、起業した際の弁理士さんの負担がかなり軽減されることでしょう。

教育

ここで終わってもいいのですが、品質管理のために、フランチャイズが明細書作成など事務所のコアビジネスにあたる事業に対するトレーニングを行ってもいいかもしれません。すぐに実務に使えるトレーニングが行えるのであれば、もしかしたら他の事務所で数年経験を積んで方独立ではなく、弁理士資格をとったらすぐに独立という新しいキャリアパスも提案できそうです。

フランチャイズに加盟している事務所でトレーニングを終了したところには、証明書というか、ホームページで見せられる共通のマークやロゴを提供するとブランド力の向上も期待できます。

オンラインサロン

フランチャイズ組織が一括して教育をおこなってもいいのですが、フランチャイズネットワークに加入している弁理士さん同士がお互いに教え合う仕組みも有効的です。毎日の業務で得ているノウハウも事務所の成功には大切な要素です。それを事務所内にとどめておくのはもったいない。そこで、ネットワーク内の弁理士が加入するオンラインサロンを運営して、各事務所で得られた情報やノウハウをリアルタイムに共有するのはどうでしょう?

ビジネスの状況は刻々と変わっていくので、このようなネットワーク内の弁理士さん同士がタイムリーに情報共有できれば、大きな組織にありがちな情報の遅れがなくなり、より効率よく事務所の運営が行えます。

大きな事務所より個々がオーナー意識を持った小さな組織を

こんなフランチャイズ形式ではなく、普通に事務所を作ってそれを大きくしていったほうがいいと思う人もいますが、日本の知財業態では大きな事務所を作るよりも個々がオーナー意識を持った小さい組織をたくさん作るほうがいいと考えます。

というのも、繰り返しになりますが、弁理士さんは全般的に独立意識が高い傾向にあり、また、新しく大きな事務所が日本に必要か?という疑問もあります。

日本の出願総数が減っていく中、大きいことに強みがなくなってきているように思えます。それよりも小さな身軽な組織で、それぞれの組織がオーナー意識を持って実務に取り組んでいる事務所が共有の仕組み(フランチャイズ)を活用して、業務と人材の効率化を図り、より顧客に目を向けて高いサービスを提供していく方が日本の知財業界全体にとっても価値のあるものになるでしょう。

TLCの紹介

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