BladeRoom Group Ltdが自社の企業機密を盗まれたとしてFacebookとEmerson Electric Coを訴えていましたが、その公判の最中、突然、FacebookはBladeRoom Group Ltd.と和解し、$365 millionにも及ぶデータセンターに関わる企業機密訴訟から抜けました。しかし、共同被告人のEmerson Electric Co.はその和解に含まれておらず、訴訟はFacebook抜きで継続。
共同被告人のEmersonはFacebookのCambridge Analytica によるスキャンダルを懸念。Facebookが訴訟から抜けてもFacebookの存在が影響し、公判では陪審員の偏見を買うと主張し、無効審理(mistrial)を申し出ましたが、裁判所はその申し出を却下。その結果、訴訟は継続することになりました。
訴訟の概要:
裁判所に提出された書類によると、BladeRoomは $365 millionの損害賠償を求めています。その内訳は、 $18.4 million for allegedly lost profits on the building contract、$88.4 million for future profits BladeRoom said it couldn’t generate as a result of the trade secret theft、 $188.4 million in unjust enrichment that BladeRoom said Emerson received from being able to later sell off part of its businessです。
コメント:
FacebookのCambridge Analytica によるスキャンダルがこんなところでも影響してきました。連日報道されている問題でFacebookの印象がかなり悪くなっていく中、企業機密訴訟の被告になっていて、ちかも公判の最中となると、Facebookがどう主張しても陪審員の印象が良くないのは目に見えています。どのような条件で和解が行われたのか、いくら和解金が支払われたのかはわかりませんが、今回の案件は、Facebookが訴訟で負けて賠償金を支払うより、和解してしまったほうが得だと判断した結果のことだと思います。しかし、取り残された同被告人のEmerson Electric Co.は最悪です。公判がすでに始まっていて、無効審理(mistrial)も認められないまま、公判を進めていくしかありません。FacebookとEmersonは共同弁護契約(Joint Defense Agreement)などをしていたのかも興味があります。
まとめ作成者:野口剛史
元記事著者:Peter S. Vogel. Foley & Lardner LLP
https://www.vogelitlawblog.com/2018/04/articles/ecommerce/facebook-settles-theft-of-trade-secret-lawsuit-on-the-eve-of-mark-zuckerbergs-congressional-testimony/#page=1