特許庁で自動先行文献調査の導入が検討されています

2018年3月15日の米国特許庁の発表によると、特許出願の審査の早期段階の時点で関連先行文献を自動的に提供するツールの導入において進展があったとのことです。この企画は、特許庁で “Access to Prior Art Project”と呼ばれていて、特許審査の質と効率を高めるために、審査官に審査の初期の段階で関連する出願に関わる文献や調査報告へのアクセスを提供することを目的としています。

この企画は、2016年に始まり、 Federal Register Noticeで一般に意見を求めたり、roundtableを開催し、内外の関係者や専門家から意見を集めていました。まだ初期の段階ですが、特許庁は具体的にどのように関連する案件を特定するのか、審査官がすでに利用している電子情報をどう活用するのかなどを協議しているところです。システムは、審査官による独自の調査を助けるような関連性の高い情報に限り審査官に提供することによって、関連性の低い、重要ではない文献は排除するようになるそうです。

また、審査に貢献するだけでなく、自動化ツールは、出願人にもメリットがありそうです。現時点では、開示義務を満たすために、海外の関連出願に引用された文献や調査報告もIDSとして提出する必要があります。しかし、このような作業は常に海外の出願案件をモニターして、IDS書類の作成や、関連文献の原本の取得などが必要があり、手間がかかるものです。しかし、この自動化ツールの導入で、ある程度の情報は特許庁独自で入手できるようになるはずなので、出願人が提出する関連文献やIDS関連の作業が緩和されることが予想されます。

自動先行文献調査の範囲はまだ未定です。導入段階ではパテントファミリーの先行文献に情報は限定されるようですが、導入後、審査に役立つ他の情報も自動で提供することが計画されています。自動先行文献調査の導入は今年の秋を予定しているとのことです。

まとめ作成者:野口剛史

元記事著者:Caitlin M. Wilmot. Rothwell, Figg, Ernst & Manbeck, PC

Patent Examiners Will Get a Head Start with Automated Prior Art Searches

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