新型コロナウイルス(COVID-19)の影響とその対策で働き方が大きく変わっていく中、知財コミュニティーの形も大きく変わっていくと考えているので、今回は知財系のオンラインサロンの可能性について考えてみたいと思います。
オンラインサロンとは?
オンラインサロンは、サブスクリプション型のオンライン上の非公開コミュニティーで、参加するには一律の月額費用がかかります。大きなところで言うと、芸人でもある西野亮廣さんが運営するエンタメ研究所、Facebook上での運営で、人数を今日確認したところ、なんと4万人以上。日本で最大級のオンラインサロンです。

その他にもいろいろあって、数十人の規模のものから数百人、数千人の規模のものまで、様々なグループが存在しています。あと、「会費」も安いものは月1000円から中には月1万円というものもあります。

大体のサロンの主催者は有名人や著名人で、その人と「何か一緒に出来る」ことを売りにしているところが多い印象を受けます。
知財系のオンラインサロンの可能性
さて、有名人や著名人が主体のオンラインサロンが多い中で、私が提案する知財系のオンラインサロンは、「知財」というテーマ型のサロンです。有名人や著名人の場合、入会する前にある程度TVや本、公の場でその人を知っていて、価値観が合うから入る。みたいなことができますが、「知財」というテーマ型のサロンだと、価値観というよりも「知財」をやっているから入るみたいな感じになると思います。
それだとちょっとパンチが弱い気もしますが、今回の新型コロナウイルス(COVID-19)の影響で、オフラインで実際に会って勉強会を開くとか、その後に飲み会に行く、セミナーに参加するなどの今まで当たり前にやっていたことが出来なくなっていく中、今のタイミングですでにオフラインで存在している知財のコミュニティーをオンラインにシフトしていっても継続できると思っています。
オンラインで「集まる」ために必要なツールも無料で使えるものが多く存在していて、実際に多くのサロンはFacebook上の非公開グループで運営されています。そのような既存のシステムを使えばいいので、インフラはとても簡単に整備できます。
オンラインで運営する体制が整ったら、人を集めて活動すればいいのですが、集まった人を飽きさせないためのコンテンツや(オンラインの)イベントを積極的に開催して、グループの活動を盛り上げる人が重要になってきます。
この点に関しては、サロンごとに全く違うのではっきりしたことは言えないですが、個人的には、参加者が協力してなんらかしらのアウトプットを作る「参加型のイベント」と積極的に参加しないけど情報を得たい人向けに、知財系で質の高い記事(コンテンツ)を定期的に提供するのが重要だと思っています。
これは運営する方にとっては大変な作業です。コミュニケーションを取りながら、ちゃんとしたコンテンツも提供することを継続して行うのは難しいので、オンラインサロン経営は著名人であってもうまくいってないところの方が多いくらいです。
そして、重要なのが課金の大切さ。この知財系のオンラインサロンは「無料」では絶対にやってはいけないと思っています。1000円でもいいので毎月会費を取ることが、継続させていくことと大きく関わってきます。
正直、人間無料であったらありがたみを感じません。いくら所属している知財系のオンラインサロンにすばらしい人がいっぱいいて、そこでしか手に入らない情報を手に入れられたとしても、無料だと「価値」を感じられないし、グループに積極的に関わってもらえないのが実情です。
サロンの運営は大変な作業です。当然、運営側としてはユーザーさんに手伝ってほしいし、そんなユーザーさんを多く集めることができるのが大切なポイントになるのですが、無料だとグループに対するユーザーの意識がどうしても低くなるので、手伝ってもらえないで、自分だけが永遠に頑張るという大変な事態になってしまいます。なので、継続できるちゃんとしたコミュニティーを作りたいのであれば、少額でもいいから最初から課金をして、その意思を示す必要があります。
ちなみに、集めたお金は基本グループの活動費にあてるのがベストです。グループ内で取り組んでいることに出費があるのであれば、それに会費を使うという形がベストだと思っています。
まとめ
いろいろと書きましたが、知財系のオンラインサロンの可能性は十分あると思います。著名人が運営する一般的なサロンではないので、集客力という面では劣るかも知れませんが、新型コロナウイルスの影響を見ると知財コミュニティーもそろそろオンライン化しても受け入れられる段階に来ていると思います。
でも、場所がオンラインに変えるだけではダメで、それぞれのグループのユーザーさんが求めるコンテンツや企画をコンスタントに提供できる管理人さんが必要です。そして、無料ではなく、課金すること。これは必須だと思っています。コミュニティーの価値を知ってもらうためにも、継続できるコミュニティーを作るためにもサブスクリプション型で運営していくことが重要です。