知財業界では今後より二極化していくと考えています。1つは低価格化。これは以前も紹介した出願費用を抑え「数」を稼ぎたい企業向けのサービス。もう1つは、特定の業界に特化した専門性の高いサービスです。
この業界に特化したサービスを展開するには、「知財」とその業界に適した周辺業務の提供で差別化を図ることが大切だと思います。例えば、スタートアップに特化するのであれば、知財と資金調達に関する契約関連の業務をバンドルで提供する。今後伸びることが期待されているSaaSビジネス(ソフトウェアの機能をインターネットを通じたサービスとして提供するビジネス)に特化するのであれば、サービスの使用規約、個人情報保護法などのコンプライアンス、サイバーセキュリティやシステムインテグレーションに関する契約などをバンドルすると行った感じです。
そのようなノウハウが事務所内であるのならばそれを全面にアピールしていけばいいし、もしなくても、知財と相性がいいサービスをすでに提供しているコンサルタントや法律事務所と組めば、時間をかけずにサービスがすぐに提供できます。また、今の事務所のブランドイメージと合わないようであれば、別に専門の事務所を立ち上げるのもいいと思います。