商標審査の異議申し立てはやらない方がいい?統計から見るTTABにおける勝率とそのトレンド

TTABloggerが2023年にTTAB(Trademark Trial and Appeal Board 、商標審判部)が下した第2条(d)及び第2条(e)(1)の拒絶審決を分析したデータによると、TTABでは、第2条(d)に基づく混同の恐れの拒絶に対する異議申立には寛容になってきているようですが、第2条(e)(1)に基づく単なる記述性の拒絶に対する異議申立にはより厳しくなってきているようです。

TTABlogによると、昨年、TTABは第2条(d)の拒絶について219件を取り扱い、その内31件の拒絶審決を取り消しました。その一方で、第2条(e)(1)の拒絶について60件を取り扱い、その内4件の拒絶審決を取り消しました。このデータから確立を計算すると、混同の恐れの拒絶をTTABが肯定する率は85.8%で、単なる記述性の拒絶に対する拒をTTABが肯定する率は93.3%となります。2022年の混同の恐れの拒絶の肯定率は92.5%、単なる記述性の拒絶に対する拒絶の肯定率は88.2%でしので、2023年は去年に比べ、第2条(d)に基づく混同の恐れの拒絶をTTABに異議申し立てした場合、審査が覆る可能性が高くなり、逆に、第2条(e)(1)に基づく単なる記述性の拒絶をTTABに異議申し立てした場合、審査を覆すのは難しくなっているという傾向になりました。

これらの変化が大きなトレンドの始まりなのか、それとも統計的に取るに足らない変動なのかはわかりません。しかし、どちらも高い肯定率なので、出願人が審査官の決定に対して一方的に不服を申し立てることは、依然として不利な状況にあるようです。

したがって、出願人は、不利な結果を招きかねないTTABの最終決定を避けるために、不服申立を行う意味を慎重に検討する必要があります。不要なTTABへの異議申し立ては、将来的な商標の登録を難しくしたり、第三者への権利行使の際に、TTABにおける不利な事実が悪影響を及ぼす可能性があります。場合によっては、TTABへの異議申し立ては、将来の出願を禁止するcollateral estoppelを適用することさえあります。

まとめると、商標出願で拒絶が解消できなくても、そのケースをTTABに異議申し立てする価値があるかどうかを判断する際には、すべての関連する事実とともに、TTABにおける肯定率を考慮する必要があります。

参考記事:Is That Really Appealing? – 2023 Affirmance Rates of the TTAB | Gadgets, Gigabytes & Goodwill Blog

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