最高裁判決:著作権訴訟において”Full Costs” とは税金がかかるコストだけ

今回、Rimini Street, Inc. v. Oracle USA, Incにおいて、米国最高裁は、米国著作権法のSection 505に書かれている”Full Costs”には税金がかからない費用は含まれるべきではないとして、Oracleが求めていた$13Mにも及ぶ訴訟コストのRimini による支払いを認めませんでした。

アメリカのルールの原則として、訴訟に勝ったとしても、議会が明確に許可していない限り、訴訟費用は自己負担になります。しかし、 米国著作権法のSection 505には、裁判所には訴訟費用の”Full Costs”の回収を命令できる裁量権があるとされています。今回問題になったのがこの条文に書かれている”Full Costs”にはどのような費用が含まれるべきかでした。

最高裁は、米国著作権法のSection 505に書かれている”Full”という言葉だけではOracleが求めていたexpert witness fees, jury consultant fees, and e-discovery costsなどの税金がかからない追加の費用の回収を正当化するには不十分であるとして、Oracleが求めていた$13Mにも及ぶ追加費用の回収は認められませんでした。

まとめ作成者:野口剛史

元記事著者:Meredith M. Wilkes, Anna E. Raimer, Angela R. Gott and Kerry A. Barrett. Jones Day(元記事を見る

ニュースレター、公式Lineアカウント、会員制コミュニティ

最新のアメリカ知財情報が詰まったニュースレターはこちら。

最新の判例からアメリカ知財のトレンドまで現役アメリカ特許弁護士が現地からお届け(無料)

公式Lineアカウントでも知財の情報配信を行っています。

Open Legal Community(OLC)公式アカウントはこちらから

日米を中心とした知財プロフェッショナルのためのオンラインコミュニティーを運営しています。アメリカの知財最新情報やトレンドはもちろん、現地で日々実務に携わる弁護士やパテントエージェントの生の声が聞け、気軽にコミュニケーションが取れる会員制コミュニティです。

会員制知財コミュニティの詳細はこちらから。

お問い合わせはメール(koji.noguchi@openlegalcommunity.com)でもうかがいます。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

OLCとは?

OLCは、「アメリカ知財をもっと身近なものにしよう」という思いで作られた日本人のためのアメリカ知財情報提供サイトです。より詳しく>>

追加記事

money
訴訟
野口 剛史

訴訟に負けた側が支払う?統計データからわかった Octane 事件の 影響

統計データを調べると、Octane 事件以前の 2011 年では 86 件の弁護士費用賠償の申し 立てがあり、成功率は 23%ほどだった。特に、Octane 事件の前 12 ヶ月間における成功 率は 13%と落ち込んでいた。しかし、Octane 事件後およそ2年間で 206 件の弁護士費用賠償の申し立てがあり、成功率は33%と急上昇した。

Read More »
speech-presentation
再審査
野口 剛史

裁判官直伝の実務アドバイス(口頭弁論編)

IPR などの PTAB での手続きで口頭弁論がある場合、当事者として口頭弁論を聞くことがあると思います。しかし、このような判事の評価ポイントを知らないと、口頭弁論を聞いても、判事の印象を正確に判断できません。ここでは口頭弁論における印象を正確に把握するための5つのポイントを紹介します。

Read More »