ルース・ベイダー・ギンズバーグ最高裁判事は、1993年から2020年9月18日に亡くなるまで、アメリカ最高裁判事としてアメリカに仕えてきました。彼女はRBGというニックネームで親しまれていて、これまで多くの功績を残しています。今回は、故ギンズバーグ判事がどのようにしてIPに携わる女性に影響を与えたかについてインタビューを交えて紹介していた記事があったので、その紹介をしたいと思います。
今回紹介する記事では、多くの知財で活躍する女性弁護士のコメントが紹介されています。彼女たちのコメントには、ギンズバーグの名言、公民権のための戦い、先駆者としての役割が、彼女ら自身のキャリアにおいて障壁を打ち破り、性別やその他の形の平等のために戦い続けることに触発されたと語っています。今回の記事では全部紹介しきれませんので、ぜひ元記事を見てください。
男女差別に負けない
ギンズバーグがハーバード・ロー・スクールではトップの成績を収め、後に編入したコロンビア・ロー・スクールでは同率1位だったのですが、ギンズバーグはトップファームやロースクールから仕事のオファーを受けず、SCOTUSでのクラークシップの面接すら受けられませんでした。
しかし、そのような男尊女卑の法曹社会でも、ギンズバーグ氏は活躍し、最高裁判事としても大きな成果を残したことは、法曹界で活躍する多くの人、特に女性に勇気を与えました。
また、ギンズバーグ氏が仕事も家庭も両立できていたことに注目し、今よりも環境が整っていない時代にギンズバーグ氏が仕事と家庭のバランスをとっていたことに勇気づけられたとある弁護士は語っていました。
まだやるべきことがある
ギンズバーグ氏が弁護士として活躍していた時代に比べ、法曹界の男女差別はだいぶ改善されました。しかし、問題がなくなったわけではありません。例えば、イギリスでは特許に特化した判事に女性がまだいないことを指摘しています。
ギンズバーグ氏の影響は、アメリカにとどまることなく、世界中の多くの女性を勇気づけるものになりましたが、まだ法曹界での男女の「差」は存在します。そのため、残された人々はこれからも女性が活躍できる環境を整えていくことが大切になってきます。
まとめ
故ギンズバーグ判事は、知財を含めた法曹界に大きな影響を与えました。特に、法曹界で活躍する女性のロールモデルになり、多くの女性弁護士に勇気を与える存在でした。その影響は、アメリカにとどまらず、世界中に及んでいます。
故ギンズバーグ判事の影響もあり、当時に比べて法曹界の男女差は緩和されてきましたが、まだなくなったわけではありません。そのため、残された私達がこれからも積極的に活動し、性別に関係なく人々が活躍できる環境を法曹界で整えていく必要があります。
TLCにおける議論
この話題は会員制コミュニティのTLCでまず最初に取り上げました。TLC内では現地プロフェッショナルのコメントなども見れてより多面的に内容が理解できます。また、TLCではOLCよりも多くの情報を取り上げています。
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まとめ作成者:野口剛史
元記事著者:Rani Mehta. Managing IP(元記事を見る)