アメリカで活動しているほとんどの企業は、米国特許商標庁でブランド名を商標登録しています。しかし、ロゴを別途、商標で守っているところは以外に少ないのかもしれません。今回は、ロゴのようなシンボルマークを商標として使う利点について解説します。
商標ロゴがブランドを守る
商標ロゴといえば、何を思い浮かべるでしょうか。
商標ロゴを成功させるためには、一般的にシンプルで大胆であることが必要です。企業は大金を払って、デザイナーに、メッセージを伝えるために複雑なディテールに頼らない、目立つロゴを作らせます。ナイキの「スウッシュ」、マイケル・ジョーダンのシルエット、アップルのリンゴに一口かじったような有名なロゴはすべて、特定の色や華麗なディテール、企業名を伝えるための言葉に頼らないロゴとして機能する単一のイメージです。
しかし、なぜ商標ロゴを登録しようと思うのでしょうか。
社名を商標登録するのが良いということは一般的に知られていますが、デザインや音、色彩なども商標登録できることを、すべてのブランドオーナーが知っているわけではありません。なぜなら、商標は消費者の保護を目的としており、特定の商品やサービスの出所や提供者を容易に識別できるものとして機能するからです。商標があれば、消費者は特定の商品やサービスの提供者を容易に認識することができ、その特定のブランドに関連してどのような品質やサービス水準が期待できるかを知ることができるという考えです。
商標ロゴの使用と商標登録のメリット
このように、一目でわかるロゴを持つことで、企業は、商品の美的魅力を損なう可能性のある言葉や、同じマーケティング材料に頼ることなく、商品やサービスのブランディングを行うことができます。
例えば、iPhoneの背面には、”Apple “という文字よりも、”Apple”をかじったリンゴが描かれている方がシックに見えます。また、ロゴは省スペースであるため、大量生産品に使用する場合、ブランドにとってかなりのコスト削減になります。
マイケル・ジョーダンのシルエットを使う代わりに、すべてのシューズのベロに「Michael Jordan’s Air Jordans」と刺繍した場合のコストを想像してみてください。シルエットは、はるかに少ないスペースとコスト(いくつかのケースで)だけでなく、視覚的なインパクトは、単純な文字だけよりもはるかに魅力的で見事です。
これらの利点は、商標保護を求めるための費用を正当化するものです。
商標法によるブランドの育成と保護
したがって、ブランドを保護し、成長させるためには、社名の商標登録だけでなく、ロゴの登録も検討する必要があります。
ロゴを作成する前に、ブランドの所有者は、経験豊富な商標弁護士にブランドのアイデアについて相談することを検討する必要があります。なぜなら、弁護士は、企業が取るべき方向性について助言するだけでなく、他に類似のロゴが既に存在するかどうかを判断することによって、企業のコストを大幅に削減することができる可能性があるからです。
商標の予備調査を行うことにより、経験豊富な弁護士は、あなたのロゴの登録を妨げる可能性のある、既に使用されているか登録されている他のロゴが存在するかどうかをクライアントにアドバイスすることができます。このようにして、企業は、最終的に登録が阻止されるロゴに多額の投資をする羽目になることはありません。このように、ブランドオーナーは、商標ロゴを作成中の早い段階で弁護士に相談することを常にお勧めします。
商標ロゴに使用するシンボルは?
商標に使用できるシンボルは3つあります。1つ目は、商標がユーザーによって主張されていることを通知する「TM」マークです。
2つ目は、「サービスマーク」と呼ばれる特殊な商標が使用者によって主張されていることを示す「SM」シンボルです。商標は商品の出所識別力を保護し、サービスマークはサービスの出所識別力を保護する。やや紛らわしいことに、「商標」は商標として機能するものを広く指し、サービスマーク、ロゴ、デザインマーク、その他の出所識別機能が含まれます。
商標ロゴに使用できる3つ目の商標記号は、米国特許商標庁に登録された商標を通知する「®」です。正式に登録されていない商標には、この記号を使用することはできません。
参考記事:Trademark Logos – What Are the Rules to Use Symbols for Trademarks?