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CAFC は権利化後の再審査で特許クレームが大きく修正されたことを受け、地裁で Equitable Estoppel が認められた案件を覆しました。このような案件は、背景を理解すると同時に、時間の流れと用語の理解が大切なので、背景を説明した後、この2つの点について詳しく解説していきます。

背景

John Bean Technologies Corporation(“John Bean”) とMorris & Associates, Inc.(”Morris”)は、家畜用冷凍器具の市場において激しく競争している競合他社です。2002年にJohn BeanはMorrisの顧客にMorrisがJohn Beanの特許(U.S. Patent No. 6,397,622 (“’622 Patent”))を侵害していると通知しました。その対応として、Morrisはレターで事実的なサポートと証拠と共に’622 Patentは無効であることを主張。また、MorrisはJohn Beanが行った行為は間違った情報を顧客に通知したとして、不正競争防止法に違反するとJohn Beanを批判しました。

しかし、John BeanはこのMorrisの反論に対して、何も行動を起こしませんでした。その後、11年の時が経った後、John Beanは’622 Patentに対してEx parte reexamination(日本語では、査定系再審査)を行います。特許庁は、 既存の’622 Patentのクレームは無効と判断しましたが、 John Beanはオリジナルのクレーム2つを補正し、新たに6つのクレームを加えました。その後、補正されたクレーム2つと新しいクレーム6つが書かれた特許が再発行(re-issue)されました。その特許が再発行された1ヶ月後、実にMorrisのレターから12年経過してから、John BeanはMorrisに対して特許侵害訴訟を起こします。

その申立書(complaint)では、再発行以前の侵害には言及しておらず、再発行以前の損害賠償も求めてはいませんでした。しかし、地裁では、summary judgment (日本語では略式裁判)が認められ、2002年に起こった上記の出来事を理由に、 Equitable Estoppel と Laches を認め、 John Beanは’622 Patentに関わる侵害訴訟は起こせないとしました。

時間の流れ

次に、 CAFC の判決の前に、この案件の時間の流れと Equitable Estoppel と Laches という用語について解説します。

2002年:John BeanはMorrisの顧客にMorrisがJohn Beanの’622 Patentを侵害していると通知。Morrisは反論したものの、John Beanはその反論に対して、行動を起こさず。
2013年:11年後、John Beanは’622 Patentに対してEx parte reexaminationを行い、オリジナルのクレーム2つを補正し、新たに6つのクレームを加えたものが、再発行された。
2014年:John BeanはMorrisを再発行された’622 Patentで訴える

用語の解説

Equitable EstoppelEquitable、つまり、公平さを考慮し、Estoppel、つまり、過去の出来事を考慮して、ある特定の主張をすることを禁止するという意味。
Latches :法的なクレームを主張するための努力をしなかったり、行動を取らなかったために、訴訟の申立が大きく遅れ、不当な遅延が生じ、訴訟を行うことが被告人側に偏見的な効果を及ぼす場合に、訴訟や主張ができなくなること。

CAFCによる判決

CAFCは、地裁の判決を覆します。2014年のreexaminationでは、オリジナルクレームは大幅に修正され、新たに6つのクレームが加わりました。このことにより、 CAFC はreexaminationにおける補正は大掛かりなもので本質的なものである(both substantial and substantive)と判断。そのため、2002年の出来事により Equitable Estoppel は適用されないとしました。Reexaminationにより特許は大きく変わったので、 CAFC は地裁の equitable estoppel と laches を認めた判決を退け、地裁に 差し戻し ました。

まとめ作成者:野口剛史

元記事著者:Andrew H. DeVoogd, Christopher G. Duerden and Anthony E. Faillaci. Mintz Levin Cohn Ferris Glovsky and Popeo PC (元記事を見る

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