PTABにおけるクレーム補正の規則案:補正強化で予測可能性へ貢献

米国特許商標庁(USPTO)は、特許審判部(PTAB)におけるクレームを補正するための申し立て(MTA、motions to amend)に関する規則案提案公告を通じて、特許付与後の補正プロセスを強化するための一歩を歩みだしました。この規則案は、補正申し立てパイロットプログラムの特定の要素を強化し、MTAにおける説得責任の配分に関する規則を修正することを目的としています。このような取り組みは付与後審判手続の予測可能性を確保するという USPTO のコミットメントを強調するものです。

規則案の概要

本規則案では、パイロットプログラムの補正申立規定を正式なものとし、特許権者に MTA に関する予備ガイダンスの選択肢を提供し、このガイダンスに基づいてMTA を提出できるようにすることを目的としています。このイニシアティブは、当事者間審査(IPR)、付与後審査(PGR)、および派生手続(derivation proceedings)を含む、リーヒースミス米国発明法(AIA)に基づく審判手続中の補正手続に適用されるものです。

規則案の主な特徴

本規則案では、いくつかの重要な変更が記載されています:

  • 予備ガイダンスと改訂された申立書: USPTOは、MTAに応答して予備ガイダンスを発行し、特許権者による改訂MTAの提出を認める規定を恒久化することを提案しています。これにより、特許権者は早期に重要なフィードバックを得ることができ、また、提案された代替クレームを改良する再度のチャンスを得ることができるため、補正プロセスの有効性が高まると期待されています。
  • 説得責任: 本規則案は、PTABによって導入された新たな特許不成立に関する説得責任を明確にすることを目的としています。具体的には、新たに提起される特許不成立の理由については、証拠の優越性(preponderance of evidence)という基準を設定し、補正プロセスの公平性と明確性を確保します。
  • 証拠の検討: 本規則案は、MTAを認めるか否かを決定する際、または新たな非特許性の理由を提起する際、PTABは記録されたすべての証拠を考慮することができることを明示しています。これにより、審査会が考慮できる証拠の範囲が広がり、特許補正に関する意思決定プロセスが強化されることが期待されています。

特許権者およびイノベーション・エコシステムへの影響

今回の規則案は、特許権者および広範なイノベーション・エコシステムにとって前向きな進展です。MTAパイロットプログラムを正式化することで、USPTOは、付与後の特許の補正について、より透明性が高く、効率的で、迅速なプロセスを提供する環境を整えつつあります。このイニシアチブは、特許権者にとって歓迎するべき変化にとどまらず、PTABにおける付与後審判手続の予測可能性と確実性にも貢献します。

結論

USPTOが提案したクレーム補正に関するルールメーキングは、PTABにおける特許の補正プロセスの改善に向けて大きく前進するものです。また、予備的なガイダンスを提供し、MTAの改訂を可能にし、説明責任の負担を明確にすることで、USPTOは付与後審判手続の状況を改善しようとしています。このイニシアチブは、知的財産の保護と技術革新の促進に永続的な好影響をもたらすことでしょう。

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