Patent Trollの対処方法

ある日突然、会社や法律事務所からあなたのビジネスが特許侵害をしていると批難するレターを受け取ったことはないでしょうか?このような手法はPatent Trollがよく取ってくる手法です。今回はそのようなPatent Trollへの対策方法を簡単にシェアーします。

Patent Trollとは

Patent Troll、または、Non-practicing Entities (NPEs)とは、一般的に保持している特許をベースにした製品やサービスを提供していない組織のことを言います。しかし、NPEといっても幅広く、ライセンスや技術移転で生計を立てている研究施設もあれば、価値が見いだせないような特許を無理矢理権利行使してくる組織もあります。

よくある手口

Patent Trollは突然特許訴訟を起こすこともありますが、ほとんどの場合、ターゲットにした企業へライセンスのオファーし、ライセンスを断るようなら訴訟もいとわないといったレターを送ります。通常、そのようなレターには特許番号と侵害の疑いに関する一般的な説明があります。また、オファーされるライセンス費用も特許訴訟のコストよりも遙かに低い金額で提示されていることがほとんどです。

ターゲット

Apple, Microsoft, Google, や Amazonなどの大企業はよくPatent Trollのターゲットになりますが、中小企業もターゲットになることがあります。また、実際に侵害が疑われる製品やサービスの供給元ではなく、その利用者がターゲットになることもあります。

小規模の会社もあったり、会社数がある程度あったり、このような特許侵害の疑いをかけられたときの対象法がわからない会社も多いことから、利用者が狙われることも多くなってきています。

対策方法

では、実際に上記のようなレターを受け取った場合、どのように対策していくべきなのでしょうか?

考えられる対策方法

無視する。 最初のレターを無視した場合、フォローアップのレターが送られてくる可能性もあります。また、NPEによっては強気でくることもあるので、訴訟に巻き込まれてしまう可能性もあります。

反論する。 場合によっては、レターに反論し、より詳しい主張を示すように求めることも有効でしょう。反論する場合、事前に専門の弁護士等に相談し、内容をできるだけ分析するべきです。また、訴訟になった際のコストとライセンス費用を比較することも重要です。

政府機関に苦情を出す。 もし特許侵害の疑いが悪意のあるものだと考えられる場合、Virginia Attorney General’s Officeに苦情をだすこともできます。しかし、苦情を出したからと言って訴訟が回避できる訳でもなく、Attorney General’s Officeが調査に乗り出す保証もありません。

保険。 特許訴訟クレームをカバーする保険も存在します。費用は高いですが、業界や業種によっては有効な対策手段の1つになるでしょう。しかし、保険の購入は、上記のようなレターを受け取る前におこなう必要があります。

回避。 利用者など場合によっては、対象商品やサービスの提供会社へ補償(indemnification )を求めることも考えられます。しかし、契約内容や相手企業によってはそのような補償も難しいかもしれません。

さまざまなオプションがありますが、事実や状況によってベストな対策方法がことなるので、Patent Trollのターゲット担ってしまった場合、すぐに専門家に相談することをお勧めします。

まとめ作成者:野口剛史

元記事著者: Jonathan V. Gallo. Vandeventer Black LLP(元記事を見る



OLCの米国知財ニュースレター

最新まとめ記事を
毎週メールボックスにお届け

登録すると、週1回、最新まとめ記事の概要とお知らせを受け取ることができます。

コメントする

追加記事

fake-gun
商標
野口 剛史

特許庁による偽物標本の取り締まり

特許庁は、2018年3月、商標出願に関わる不正標本の取り締まりのためにパイロットプログラムを発表しました。このプログラムでは、一般の人がグラフィックソフトウェア等で編集された標本や偽造された標本を専用メールアドレスに報告することができます。アメリカでは、中国から大量の商標出願があり、その多くが基準を満たしていなかったり、違法性のあるもので、特許庁は対策に迫られていました。ルールの変更等も視野に入れていますが、今回の取り組みは、いつ終わるかわからないパイロットプログラムですが、すでに運用されていて、誰でも簡単に偽物標本を報告することができます。

Read More »