アメリカ発のPCT出願におけるフィリピンIPOPHLの新たな役割

今年3月6日、フィリピン知的財産庁(IPOPHL)は、米国特許商標庁(USPTO)より、国際調査機関および国際予備審査機関(ISA/IPEA)として正式に指定されました。この名誉ある認定は、IPOPHLを世界有数の知的財産機関に位置づけるだけでなく、フィリピンが世界の知的財産エコシステムにおける重要なプレーヤーとなるための重要なマイルストーンとなります。

PCTにおけるIPOPHLの新たな役割

2024年3月6日より、IPOPHLはUSPTOに提出されたPCT出願の International Searching Authority (ISA)および International Preliminary Examining Authority (IPEA)として活動する権限を与えられました。この指定は、単にIPOPHLの卓越性が認められたというだけでなく、米国の出願人にとっては特許出願プロセスの効率性とアクセシビリティを高める新たなオプションを提供するものです。

特許出願人の選択肢の拡大

IPOPHLが認定ISAおよびIPEAのリストに加わることにより、米国特許出願人はPCT出願を行う際に

、韓国知的財産庁(KIPO)、欧州特許庁(EPO)、日本特許庁(JPO)、オーストラリア知的財産庁(IPAU)、シンガポール知的財産庁(IPOS)、イスラエル特許庁(ILPO)の6機関に加えて、フィリピン知的財産庁(IPOPHL)が選択できるようになりました。

ISAとしてIPOPHLを指定する際の調査手数料は600ドルで、アメリカ発のPCT出願において、高いコストパフォマンスを提供します。

IPOPHLをISAとして指定できる条件

IPOPHLは、以下の3つの条件が満たされる場合に限り、ISAおよびIPEAとしての役割を果たします。

  • 出願が英語で提出されること - 国際特許出願プロセスの効率化と精度向上を図るため、英語での提出が必要条件とされます。
  • IPOPHLが出願人によりISAとして指定されていること - 出願人がIPOPHLを選択することで、フィリピンの知的財産庁をISAとして調査してもらうことができます。
  • IPOPHLがUSPTOから受理した国際出願が1会計四半期中に75件を超えないこと - この制限は、IPOPHLが提供するサービスの質を維持し、適切なタイミングで詳細な検索と審査を行うために設けられています。

WIPOによるIPOPHLの評価

WIPOの最新PCT年次レビューでは、IPOPHLが国際調査報告書の迅速な提出で高い効率性を示しています。要求から3ヶ月以内に80%、9ヶ月の期限内には100%の報告書が提出されており、これは他のISA/IPEA機関よりも優れた成績です。

IPOPHL加盟の意義

IPOPHLの加盟は、USPTO、IPOPHL、そして、アメリカの出願人にとって国際的な知的財産権の保護と促進に向けた大きな一歩です。特に、出願人は7つの機関からISAを選ぶことができるようになりました。IPOPHLは費用も安く、WIPOによる評価も高いので、今後のアメリカ発のPCT出願戦略に新しいオプションを提案するものとして期待されます。

しかし、今のところ四半期ごとに件数の制限が設けてあるので、IPOPHLの利用に関しては、その時点での件数を把握しながら行い、バックアップとして第二のISA候補を考えておくべきでしょう。

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