ITC調査の後、知財侵害が認められた場合、排除命令が発行されますが、その命令後も不法な輸入がある場合、Seizure and Forfeiture Orderが発行される場合があります。
2016年5月26日、ITCは一部のインクカートリッジに対してGeneral Exclusion Order (“GEO”)という一般排除命令を発行しましたが、Certain Ink Cartridges and Components Thereof, 337-TA-946, Seizure and Forfeiture Order (February 6, 2019)において、不法な輸入があることから2019年2月に新たにSeizure and Forfeiture Orderを発行しました。
19 U.S.C. § 1337(i)により、ITCは違反があった場合、違反品を差し押さえして、没収する権利を持っています。
今回は、実際に輸入品をチェックする機関Customs and Border Protection (“CBP”) がITCにGEOを違反すると思われる輸入を連絡したことで、Seizure and Forfeiture Orderが発行されました。
具体的には、(1)Swift Ink LLCという企業がGEOに抵触する品をアメリカに輸入使用とした、(2)CBPがその輸入を拒否、(3)CBPがSwift Ink LLCにGEOの通知と今後輸入を試みた場合、差し押さえと没収の対象になることを通知。このことを受け、ITCはSeizure and Forfeiture Orderを発行しました。
この一連の手続きは、ITCによる救済処置の行使の複雑性を物語っています。ITCで排除命令が発行されても、実際に輸入を管理するのはCBPなので、ITCと調査に関わった当事者は、CBPがどのように侵害品をチェックするのかというガイドラインを協力して作成していくことが重要です。
ものによっては侵害品の特定が難しい場合もあるので、ITC調査後も、継続してCBPと連絡を取り、取り締まりに協力することが大切です。
特に、設計の変更等がおこなわれた場合、輸入される前にCBPと協力し新製品に対する取り締まりを協議したり、競合他社の輸入を監視し、排除命令に抵触するような品物が輸入されていないかをチェックすることも大切です。
教訓
ITC調査の際に、排除命令を想定した情報(主な輸入業者や新製品情報)などを得たり、排除命令後も、CBPと協力して違反製品の輸入を許さないようにすることが大切です。
まとめ作成者:野口剛史
元記事著者: Vishal V. Khatri and David M. Maiorana. Jones Day(元記事を見る)