主要特許庁が集まりAIツールについて議論

2018年6月半ば、アメリカ特許庁は主要5つの特許庁との会議をおこないました。この5つの主要特許庁は、 IP5 と呼ばれることもあり、アメリカ特許庁、EPO、JPO、KIPO(韓国)、SIPO(中国)が含まれます。この5つの特許庁で世界の約80%の特許が取り扱われています。

会議の目的

IP5 の目標は、お互いの特許庁における不必要な重複作業をなくしていき、効率化と質の向上を図っていくことです。今回の会議では、AIが特許審査に大きな影響を与える戦略優先課題の1つとして特定されました。EPOが主導し、 IP5 の目的にAIツールがどのように貢献するのかを分析するとのことです。

AI技術を特許庁における手続きに適用することで、作業の効率化と質の向上、コストカットが期待されています。例えば、特許案件の分類、先行例調査、画像の分類、調査、機械翻訳などにAIが有効的に活用できるのではと考えられています。

AIの影響は特許庁における審査以外にもありそうです。 たとえば、PTABにおいてのクレーム補正手続きの際に、補正が許されるか判断するための先行例調査などにも使えそうです。PTABにおけるIPR手続き等は、期間が限られていますが、そのような場合でも短期間でAIを使って先行例調査ができ、補正クレームの有効性に対する信頼性の向上が期待できます。

まとめ

AI技術が向上していく中、特許の審査プロセスにAIツールを取り込んでいく機会が多くなってくるでしょう。そのようなAIツールの導入により、さらなる効率化と質の向上が期待できます。

まとめ作成者:野口剛史

元記事著者:Carl A. Kukkonen III. Jones Day (元記事を見る

ニュースレター、公式Lineアカウント、会員制コミュニティ

最新のアメリカ知財情報が詰まったニュースレターはこちら。

最新の判例からアメリカ知財のトレンドまで現役アメリカ特許弁護士が現地からお届け(無料)

公式Lineアカウントでも知財の情報配信を行っています。

Open Legal Community(OLC)公式アカウントはこちらから

日米を中心とした知財プロフェッショナルのためのオンラインコミュニティーを運営しています。アメリカの知財最新情報やトレンドはもちろん、現地で日々実務に携わる弁護士やパテントエージェントの生の声が聞け、気軽にコミュニケーションが取れる会員制コミュニティです。

会員制知財コミュニティの詳細はこちらから。

お問い合わせはメール(koji.noguchi@openlegalcommunity.com)でもうかがいます。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

OLCとは?

OLCは、「アメリカ知財をもっと身近なものにしよう」という思いで作られた日本人のためのアメリカ知財情報提供サイトです。より詳しく>>

追加記事

folders-manual
契約
野口 剛史

契約書監査に備える5つのコツ

契約書は合意して署名したらそれで終わりではありません。契約書で合意した内容がビジネスに反映されていることが重要です。そのため、最近では契約書の監査も増えてきています。今回は、契約書監査に備えるための5つのポイントを紹介します。

Read More »
商標
野口 剛史

ブランド戦略:6つのポイント

1.ブランドをどのような製品・サービスに使うのか?2.どこで製品やサービスを販売するのか(日本のみ、アメリカ、世界中)?3.考えている商標は製品やサービスの機能を表したもの、もしくは、業界用語だった場合など知っておきたい6つのポイント。

Read More »
契約
野口 剛史

アメリカにおけるライセンスとアンチトラストの問題

知財のライセンスは効率よく技術を活用でき、新しい製品やサービスを安く提供できるメリットがあるためライセンシーにも消費者にもいい面があります。知財ライセンスにはこのような競争を促す効果もありますが、契約の条件次第では、競争を低下させる原因にもなりかねません。

Read More »