GMは7月、フォードの運転支援技術が商標権を侵害しているとしてフォードを提訴し、一触即発の状態となりました。しかし、両当事者は、ハンズフリー運転技術のブランド名をめぐる商標権争いを法廷外で解決しようとしています。
現在、両当事者は、サンフランシスコの連邦判事に対し、和解条件の調整を続けており、合意に至らない場合は60日以内に裁判所に報告すると伝えました。
背景
この訴訟は、今年7月にGMがフォードの運転支援技術が商標権を侵害していると訴えたことから始まりました。GMは、フォードが4月に自動運転システム「Co-Pilot360」の名称を「BlueCruise」に変更したことを受けて、「Super-Cruise」ブランドおよび自動運転関連会社であるCruise LLCの名称である「Cruise」を保護するために行動を起こしたとしています。
フォードはこれに反発し、米国特許商標庁にGMの2つの商標の剥奪を求めました。フォードは、業界全体が運転支援技術を表す「Cruise」という言葉を自由に使用できるべきだと主張しました。
GMは、ドライバーが短時間だけハンドルから手を離すことができるSuper-Cruiseを、2017年にキャデラックCT6に初めて搭載しました。それ以来、車が自分で車線変更できるように技術を拡大し、より多くのモデルにこの機能を提供する予定です。
フォードは昨年、ハンズフリー走行技術「BlueCruise」を、米国で最も売れているピックアップ「F-150」に提供する計画を発表しました。また、電気自動車「マスタングMach-E」にも、BlueCruiseを無線ソフトウェアアップデートで提供しています。
ハンズフリードライブや衝突回避技術などの半自動運転機能は、自動車メーカーにとって、価格を上げること、ライバルにプレミアムなオプションを提供すること、ドライバーにハイテクをアピールすることなどを目的とした熱い戦いの場となっています。
参考文献:Ford, GM aim to settle trademark fight over hands-free driving