統計データから見る拒絶頻度の割合

どのくらいの頻度で特許庁は特許出願を拒絶するのですか?このような質問は、特許審査に詳しくない人からよく聞かれる質問だと思います。その質問に統計的に回答できるデータ(アメリカに限る)を見つけたので紹介します。(グラフは元記事に載っているので、元記事のページで確認してください。)

  • 約80%の許可された特許出願は少なくとも1回non-final office actionを受けている
  • その許可された特許出願の内、40%は少なくとも1回final office actionを受けている

審査を無事に通過する特許出願でもほとんどの案件に対して拒絶理由通知が送られていることがわかりますね。なので、拒絶理由通知が来ても恐れずに、しっかりと対応していくことが大切だということが、データから示すことができますね。

  • 90%以上の放棄された特許出願は少なくとも1回non-final office actionを受けている

この数字には審査前に放棄された特許出願(つまり審査費用を払わずに放棄された案件)は含まれていません。では、なぜ約10%ほどの出願が拒絶理由通知を受け取る前に放棄されてしまったのでしょうか?

それは、限定要求(restriction requirement)の際に、放棄されてしまったものが残りの10%のほとんどだということです。なぜ限定要求の時点で放棄したのかという理由は明確に示されていないので、理由はよくわかりません。

  • 約50%の放棄された特許出願しか少なくとも1回final office actionを受けていない

つまり、放棄された特許出願の半分はfinal office actionが来る前に放棄されてしまったことになります。この数字は自分が思っていた数字よりも高いです。

内訳を見ると小規模の会社による出願だった場合、早期の出願放棄率が上がるようです。ここには資金面や対応するリソースの問題があるのかなと思いました。

まとめ作成者:野口剛史

元記事著者: Chad Gilles BigPatentData Inc. (元記事を見る

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