AppleとQualcommが和解、新しい契約を結ぶ

AppleとQualcommの間で戦われていた特許ロイヤルティー問題は和解という形で終わりました。この和解によりAppleはQualcommに和解金を支払い、新たに6年間の特許ライセンス契約と複数年のワイヤレスチップ供給契約を結びました。

どのような経緯で和解に至ったか詳細は不明ですが、連邦裁判所での交換が今週始まっていました。このまま訴訟が続いていれば、Appleは現在売られている自社スマートフォンの販売中止のリスクがありました。

また、技術的な課題もこの和解を促したかもしれません。Appleは現在Qualcommに変わってIntel製のモデムを使っていますが、Intelの5G対応が後れていて5Gが一般化するタイミングでiPhoneやiPadに5G機能を搭載できないリスクがありました。しかし、この和解に伴うQualcommとのワイヤレスチップ供給契約でそのようなリスクが回避できそうです。

まとめ作成者:野口剛史

情報元:engadget(元記事を見る

ニュースレター、会員制コミュニティ

最新のアメリカ知財情報が詰まったニュースレターはこちら。

最新の判例からアメリカ知財のトレンドまで現役アメリカ特許弁護士が現地からお届け(無料)

日米を中心とした知財プロフェッショナルのためのオンラインコミュニティーを運営しています。アメリカの知財最新情報やトレンドはもちろん、現地で日々実務に携わる弁護士やパテントエージェントの生の声が聞け、気軽にコミュニケーションが取れる会員制コミュニティです。

会員制知財コミュニティの詳細はこちらから。

お問い合わせはメール(koji.noguchi@openlegalcommunity.com)でもうかがいます。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

OLCとは?

OLCは、「アメリカ知財をもっと身近なものにしよう」という思いで作られた日本人のためのアメリカ知財情報提供サイトです。より詳しく>>

追加記事

Pinterest
特許出願
野口 剛史

特許審査履歴解説: 継続出願で実質1回のOA対応で権利化したものの許可通知後のIDS提出でRCEを行った案件(Pinterest)

案件自体は親出願の審査が終わった時点で行った継続出願ですが、出願時に出願費用を払っていなかったり、Preliminary amendmentでクレームすべてを差し替えたりと珍しいケースでした。継続出願によくあるDouble Patentの解消にeTerminal Disclaimerを使うのはよくある対応なのですが、許可通知後に提出したIDSを考慮してもらうためにRCEを行っていました。いままでもIDSを許可通知後に提出した事例を取り上げていましたが、特にRCEをするようなものはなかったので、この違いについてもできる範囲で考察してみました。

Read More »
money
訴訟
野口 剛史

賠償金はいくら?特許化された機能の差別化証拠と類似ライセンスを用いる際の注意点

特許侵害が確定しても、損害賠償の査定が適切に行われない可能性もあります。今回の判例では、損害賠償の査定が問題になり、CAFCが、被告製品の特許にされた機能と非特許の機能との間で損害を配分する証拠の重要性と、同等のライセンス理論で用いる際の注意点を説明しています。

Read More »