USPTOが暫定局長審査プロセスを導入する

United States v. Arthrex, Inc.の米国最高裁判所の判決を受けて、米国特許商標庁(USPTO)は、USPTO長官が特許審判部(PTAB)の最終判断をレビューするための新しい暫定的な手続きを実施しました。

USPTOは専用のウェブページで、長官レビューは長官が(i)sua sponte(自発的に)、または(ii)PTAB手続きの当事者からの要求に応じて開始できると述べています。USPTOは、当事者が当事者間(付与後)レビューにおける最終書面決定の長官レビューを求める場合、(i)長官による再審要求をPTAB End to End(または「E2E」)システムに入力することと、(ii)長官による再審要求の通知を電子メールでUSPTOに提出することを同時に行うことで、長官レビューを要求できることを明らかにしました。

また、USPTOはArthrexに関する追加のFAQを提供しています。

参考記事:USPTO Implements Interim Director Review Process

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