ウェビナー「弁理士・弁護士のためのアメリカ特許法 」のまとめ

今回のウェビナー「弁理士・弁護士のためのアメリカ特許法講座」は、 日本から見たアメリカ特許法のポイントと実務に特化した内容になっています。特に、日本で特許関連の業務を行っている弁理士や弁護士、社内知財スタッフを対象にした内容になっているので、今後の実務で参考にしていただけたら幸いです。

 

上記の録画版のウェビナーに加えて、企画から携わり通訳も行った野口の個人的な感想や考察を交えて、今回のウェビナーをまとめてみました。野口は、米国特許弁護士として企業の知的財産部で働いているので、社内の知財スタッフとしての観点からもコメントができます。ウェビナーに加えて、以下の情報も今後の実務で参考にしていただけたら幸いです。

 

アメリカ特許出願プロセスの全体像

動画でより詳しく

 

アメリカ出願に関わったことのある弁理士や知財スタッフなら権利化までの流れはすでに知っていると思うので、ウェビナーではポイントだけを説明しました。

一番目のチャート

 

最初のチャートは、優先権主張がない場合の一般的な出願手続きです。最初の3つのステップは、1.情報を集める、2.明細書を書く、3.出願する、という流れになっています。中央の「EXAMINATION」は、審査手続きのことです。このボックスについては、詳しく別途チャートで説明します。

 

二番目のチャート

 

2番目のチャートは、外国出願に対して優先権主張をした場合の一般的な出願手続きです。最初の3つのステップは、優先権がない最初のチャートと異なるので、赤/オレンジで示されています。具体的には、1.優先権主張をする書類を入手する、2.書類を翻訳する、3.手直し後に出願する、という流れになっています。特に手直しの際に、アメリカの実務やクライアントのアメリカでの出願目的やビジネスゴールに合わせてクレーム等を調整することがあります。そのあとの手続きは、優先権主張がない場合の出願とほぼ同じです。真ん中の「EXAMINATION」は、審査手続きのことです。このボックスについては、詳しく次のチャートで説明します。

3番目のチャート

 

3番目のチャートは、上記2つのチャートで省略されていた審査手続きの流れです。審査手続きは、拒絶理由通知 (Non-final response)から始まります。どう拒絶理由通知に対応するかは重要な点で、最終的には出願人が対応方法を決めます。また、審査手続きにおけるインタビューの活用は有効な場合が多いとのことです。拒絶理由通知の対応については、このページの中盤で詳しく話をします。

 

さて、審査手続きが進むと、審査官が出願された案件に対して最終判断を行います。審査官がクレームされている発明に対して特許性を認めれば、出願人は発行費用 (Issue Fee)等を払って、特許を得ることができます。

 

しかし、特許性が認められない場合、次にとるアクションについて考える必要があります。具体的には、審判請求(Appeal)や継続審査請求(RCE)などの方法がありますが、この点についてはこのページの後半、最終拒絶理由通知対応 (Final Office Action Response)で詳しく話します。

 

ここまでがアメリカ特許システムの全体像の説明です。続きまして、審査手続きに深く関わる審査官、出願人(クライアント)、代理人ついて詳しく見ていきましょう。

 

 

審査手続きをスムーズにするために知っておきたい審査官に関する7つのポイント

動画でより詳しく

 

ポイント1:審査官の「質」は担当者によって大きく異なる

 

審査官が出願された特許案件の特許性を判断するので、審査官のことを知ることは大切です。まず知ってほしいことは、アメリカの審査官は技術的なバックグラウンドを持っていますが、弁護士である場合はまれだということです。また、審査官の年齢は比較的若く、離職率も高いという背景から、審査官の「質」は担当者によって大きく異なります。

 

ポイント2:審査官にはランクがある

 

審査官にはランクがあり、経験によって、1.(Junior) Examiner、2.Primary Examiner、3.Supervisory Patent Examiner (SPE)の大きく3つから4つのランクに分類されます。

 

担当審査官がどのランクかによって出願戦略が変わってくることもあります。また、個人的には、できる代理人は審査官のランクや経験によって、インタビューやOA対応のアプローチを若干変えてくるのかなと思いました。

 

また、ウェビナーQ&Aの際にも答えましたが、担当審査官のランクは拒絶理由通知に書かれています。例えば、US7499040B2が審査中だった際の拒絶理由通知を見てみると、以下のように書かれています。

 

OA_examinar1

 

OA_examiner2

 

このように拒絶理由通知には、担当審査官がPrimary Examinerであることや、担当審査官のSupervisory Patent Examiner (SPE)の名前と連絡先が明記されています。

 

ポイント3:審査官が使える先行例文献が増えている

 

アメリカでは2013年に特許法の大きな改正があり、その影響で適用される先行例文献が増えています。また、近年の技術進歩による先行例も重なり、以前に比べて発明を権利化するのが難しくなってきています。

 

ポイント4:評価されるタイミングで審査官の対応が変わるかもしれない

 

アメリカ特許庁の半期は3月31日で、年度末は9月31日です。四半期は、3月、6月、9月、12月になります。審査官は、四半期、または、年度末で評価されるので、そのタイミングで許可を出しやすいというトレンドがあります。

 

ポイント5:審査官は分析できる

 

また統計的なデーターを元に、審査官の分析・評価ができるツールもあります。

Examiner Ninja (無料)

PatentAdvisor (有料) (Cost: estimate at $75-350/year/license)

 

例えば、上記の例の担当審査官であるJimmy H NguyenをExaminer Ninjaで検索すると以下のような結果が表示されました。

 

Examiner_stat

個人的な感想としては、担当審査官の特徴が理解できるので、便利なツールだと思います。しかし、個別案件でどのように対応してくるかはまた別の話なので、出願戦略を考える上で、参考程度にするのがいいと思いました。

 

ポイント6:審査官の苦労を理解する

 

審査官は、さばいた量によって評価されるポイントシステムで評価されます。限られた時間内に一定以上の案件に最終的な対応しないといけないので、つねに時間のプレッシャーがあります。また、経験を積むことによって、より多くの案件に対応しなければいけないので、審査官の評価は審査の質よりも効率性が重視されているようです。

 

また審査官は、同じ分野で、似たような技術に関する発明を毎日審査しているので、作業が単調になりやすく、仕事としての面白みに欠ける実務も少なくないとのことです。しかし、そのような審査官としての苦労を理解してくれる出願人・代理人が少なく、審査官として数年働き、その後に特許事務所などに転職するケースが多いそうです。

 

個人的には、給料や出世を考えると審査官として働くよりは、事務所などのプライベートセクターで働く方がいいので、特許庁でせっかく審査官をトレーニングしても、経験をある程度積んだ審査官は転職してしまう。経験を積んだ審査官が転職してしまうことによって、特許庁では新人を雇って、またトレーニングをしないといけない。このような悪循環が審査官の「質」が担当者によって大きく異なる原因の1つになっている気がします。

 

ポイント7:権利化のために出願人がやるべき10つのこと

 

Examiner_wish_list

 

元審査官が書いた「権利化のために出願人がやるべき10つのこと」は、参考にする価値ありとのことです。今回は、1.インタビューを行う、3.質のいい翻訳を提出する、7.アメリカと外国出願の調和を取るという3つの点について詳しく話します。参考: “Think Like an Examiner” – Coby Henry, Esq. (Patent Institute of Training CLE Presentation, 2013)

 

 

代理人がクライアントについて知っておくべき2つのポイント

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続きまして、高品質のサービスを提供するために代理人がクライアントについて知っておくべき点について説明します。

 

ポイント1:クライアントのビジネス・技術について

 

代理人として、クライアントのビジネス上の目的をよく知り、特許出願がどうその目的に貢献できるのかをつねに考え、実務をおこなうのが大前提としてあります。また、発明に関わる技術分野の専門的な知識をもっていることも重要です。さらに、出願に関わる技術がクライアントやクライアントの顧客に対してどのくらいの価値があるのかを事前に知っておくことも大切です。最後に、出願する発明に関しての開示があったか、あった場合、守秘義務契約(Non-disclosure agreement, NDA)が結ばれていたか等の事実確認も早い段階で行う必要があります。

 

ポイント2:クライアントの予算やその他の課題について

 

明細書を書くにあたって発明を理解することは大切ですが、続けて使ってもらうには以下のような点についても知っておく必要があります:

1.出願費用はどの部署(知財部か各事業部か)で予算化されて、管理されているのか?

2.どのように仕事が評価されるのか?

3.クライアントは事務所のどのような点を評価しているのか?

4.どのように外部代理人がクライアント(担当知財スタッフ)に貢献できるのか?

5.どのように社内知財スタッフが自社に貢献できるのか?

6.どのように忙しい発明者に発明提案書を書いてもらい、特許明細書の作成に協力してもらうのか? 

 

 

クライアント自身が知らないといけない2つのポイント

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クライアント(出願人)は仕事を依頼する立場ですが、 出願した案件をより安く、早く権利化するためには、代理人との連携を強化していく必要があります。

 

ポイント1:代理人との役割分担

 

仕事を依頼する上で、自社の目的をはっきり代理人に示す、それと同時に、その目的を達成する方法は現地の代理人に任せることをおすすめします。現地の代理人の方が出願人より地元のルールをよく知っているので、手段(How)に関して現地代理人に裁量を与えることによって、 物事が円滑に進むことが多いとのことです。また、役割分担を明確にして、対応方法を代理人に任せることによって信頼が生まれるとのことです。

 

ポイント2:コミュニケーションのタイミング

 

外国出願を基準にしたアメリカ出願やOA対応などは明確な期限があるので、期限直前に仕事の依頼が来ると対応コストが高くなり、十分に対応できないリスクも出てきます。通常のコミュニケーションは、時間に余裕があるときに行ってもらうのが最良です。どの事務所でも緊急の対応はしてもらえると思いますが、どのコミュニケーションも「緊急」にならないように気をつけてください。また、代理人からの連絡も同じように期限を守るようにしてもらってください。

 

翻訳

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日本から海外出願をする場合、特許明細書の翻訳は必ず必要なので、翻訳は身近な話題だとおもいますが、アメリカの代理人視点でいくつかポイントを説明していきます。

 

翻訳の「質」の重要性

 

翻訳の「質」は特許の「質」に影響を及ぼします。特に、明細書内で使われている用語の的確な翻訳は重要で、過去には、用語の誤訳で権利化できなかった特許案件もあります。翻訳して出願しなければいけない日本企業にとっては、翻訳は重要な課題の1つです。ここに幾つか参考資料へのリンクを貼っておくので参考にしてみてください。参考文献: 翻訳に関する重要な5つのポイント、訴訟で先行例文献の正確な翻訳を提出したことで特許の無効化を回避したケース (Mitsubishi Chemical Corp. v. Barr Laboratories, Inc., 435 Fed.Appx. 927 (Fed. Cir. 2011)

 

上に書かれているような権利化を断念するケースや翻訳が訴訟で争われるケースはまれですが、質のいい翻訳を提出することで、審査官の混乱を防げ、それが担当代理人の時間軽減になり、コストセービングにもつながります。また訴訟の際にも 、記載不備などで特許が無効になるリスクを軽減させることができます。

 

翻訳の「質」を考える上で大切な5つのポイント

 

1.翻訳者の言語能力と対象技術に対する理解度

2.クライアント、代理人、翻訳者のあいだのコミュニケーション

3.代理人の翻訳チェック(翻訳元の言語の理解があれば更に良い)

4.翻訳の質を向上するには翻訳費用が高額である必要はなく、質を上げることで、将来の費用を抑えることができる

 

翻訳は明細書の作成段階から始まっている

 

1.用語を定義する、2.用語の一貫性を保ちながら規則的に使う、という2点は、翻訳の「質」を高める上で、明細書作成時にできる大切なポイントです。また明細書内で発明が十分に説明されていないと、記載不備等の理由で35 U.S.C.§112の拒絶理由があったり、クレームを補正する必要があるときに、できることが限られてしまうことがあったりします。個人的には、事前にどのような開示をどのくらい詳しくすればいいのか判断するのはむずかしいですが、 明細書内の開示内容に不備があったり、クレームされている発明に対する説明が不十分であったりする場合、拒絶理由通知に対応するのが難しくなるので、 アメリカ出願を見据えて明細書を作成するのが大切なポイントだと思いました。

 

アメリカの代理人を通して翻訳するメリット

 

ネイティブで特許に慣れ浸しんでいるアメリカ特許弁護士・弁理士に翻訳をチェックしてもらうメリットを一度考えてみてください。ほとんどのアメリカ特許弁護士・弁理士は英語しかしゃべれません。これは一見、翻訳の「質」を考える上で大切な5つのポイントで、代理人の翻訳チェック(翻訳元の言語の理解があれば更に良い)と書いたことと矛盾するように思えますが、ここでのポイントは、1.アメリカ英語のネイティブで 2.特許に慣れ浸しんでいる現地の特許弁護士・弁理士に翻訳をチェックしてもらい、より自然な表現にしてもらうことで、審査官の混乱を避けることです。個人的には、審査官に正確に発明を理解してもらえれば、審査期間の短縮、代理人の費用軽減にもつながるので、現在の翻訳に不満がある場合は、現地の特許弁護士・弁理士に翻訳をチェックしてもらうのもいいかもしれないと思いました。

 

多言語に翻訳する際のアドバイス

 

複数の国に出願する際、英語以外の言語にも翻訳する必要がある場合があります。そのような多言語に翻訳する場合は、1つの翻訳会社を使うことによって費用を抑えつつ、質の高い翻訳が得られる場合があるので、検討してみてください。

 

 

アメリカの事務所の実態

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次にアメリカの特許事務所の種類、規模、経営モデル、費用形態などについて話します。

 

事務所の種類

 

個人的には、アメリカでは知的財産関連の業務は、日本のように技術者上がりの弁理士が行う業務というよりは、弁護士が行う業務として認識されていると感じます。

 

そのため事務所の種類も以下のように分類され、特に日本に比べて総合法律事務所の1つの部門で知財が扱われる形態がアメリカでは多いと思います。ちなみに、今回の講師の事務所 Taylor Englishも総合法律事務所の1つです。

 

1.特許弁護士・弁理士が単独で経営している個人事務所 (Solo Practitioners)

2.知財専門の事務所 (IP Boutiques/ IP Firms)

3.法律全般を行う総合法律事務所 (General Practice Firms

 

事務所の規模

 

規模は、大中小さまざまですが、全体的に事務所の規模は日本の事務所の規模よりも大きいところが多いです。

 

1.弁護士の数等でランク入りする大手事務所  (100人以上の弁護士・弁理士)

2.中堅事務所         (10から100人程度の弁護士・弁理士)

3.小規模な事務所 (1〜10人程度の弁護士・弁理士)

 

どこから中堅、大手になるかはっきりした区切りはないのですが、個人的な感覚で線引きしてみました。アメリカでは、500人以上の弁護士、1000人以上の弁護士を抱える事務所もあるので、日本に比べるとスケールの違いは顕著だと思います。

 

事務所の経営モデル

 

昔から変わらない伝統的な法律事務所経営をする事務所から、新しい経営モデル(new model)で挑戦している事務所まで様々な経営モデルがあります。講師のブラッドによると、新しい経営モデルの事務所とは、「カスタマーサービス、技術・法律に対する能力、提供するサービスの幅とコストなどのバランスを考えて、顧客のニーズに合うように経営モデルを変えている事務所」のことを指します。

 

しかし個人的には、ウェブサイトなどの限定的な情報だけで、特定の事務所がどのような経営モデルを使っているのかを知るのは難しいと思っています。なので、詳しいことは、事務所の人間と話さないとわからない場合がほとんどですが、新しい経営モデルを推進しているところは、そこが売りの場合が多いので、事務所のウェブサイトで経営モデルを詳しく説明しているところもあります。ちなみに、個人的な見解では、講師の事務所 Taylor Englishは新しい経営モデルの部類に入る事務所だと考えています。

 

事務所の費用形態

 

最後に、事務所の費用形態について説明します。費用形態は大きく分けて1.時間制(もっとも一般的な形)と2.定額制(増えてきている)の2つに分かれます。しかし、詳しく見ていくと多彩なバリエーションがあり、クライアントと事務所の間でリスクシェアーをする形態、例えば権利化の際に事務所に報酬を与える代わりに明細書作成時の費用を抑える費用形態だったり、大口クライアントの場合、前年の成果を評価して、今年の費用を決める形態だったりと様々な費用形態が存在します。

 

 

代理人の選び方、評価方法

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代理人を選ぶ際、評価する際の基準はみなさん独自のものをもっていると思います。今回は、アメリカでの実情を踏まえて3つのポイントを紹介します。

 

ポイント1:経験

 

業界での経験とコネクション、技術的なバックグラウンドがあるか?過去に似たような発明に対して明細書を書いたり、OA対応したりしたことがあるか? 業界や技術を学ぶ姿勢を持っているか?

 

個人的には、このポイントは、次のポイントの仕事の質と重なるのですが、実際に業務を担当する人の経験が重要になってくると考えています。なので、事務所レベルで、「この事務所は自分たちの技術に対して経験があるか?」と見るよりも、「この弁護士・弁理士は自分たちの技術に対して経験があるか?」と見た方がいいと思いました。

 

ポイント2:仕事の質

 

講師のブラッドいわく、「高い費用は必ずしも高い質を約束するわけではない」とのことです。また、「どのようなタイプの事務所でも、高い質の仕事を提供できる」と言っていました。

 

一番大切なことは、誰が実際に業務を行うのか?

 

どのような事務所に仕事を依頼しても、仕事の質は個人レベルの問題です。つまり、その担当者の能力に仕事の質は依存してしまいます。しかし、アメリカでは分業が進んでいるという実情があるので、窓口の代理人が必ずしも実際に業務を担当するわけではありません。特に大手事務所だと、シニア弁護士が窓口になるが、実際の業務はジュニア弁護士によって行われるというケースが多いようです。そのようなケースでも、仕事はシニア弁護士がチェックするので、その仕組自体が「質」に影響をおよぼすとは一概には言えません。しかし、分業が進んでいるアメリカの実情を理解して、このように窓口の弁護士が実際に業務を行うわけではないということを知っておく必要があります。

 

このポイントを聞いて、個人的には、案件を依頼する際に、誰が担当になるのか事前に連絡してもらうなどの対策を取ったほうがいいのかなと思いました。

 

ポイント3:カスタマーサービス

 

ポイント2:仕事の質と同様、講師のブラッドいわく、「いいカスタマーサービスを受けるために、高額な費用を支払う必要はない」とのことです。

 

素早い返答。クライアントとの頻繁な連絡のやり取り。間違った方向に進んでしまう前にクライアントのニーズの確認。このようなカスタマーサービスが徹底されているところだったら、無駄な費用や時間を抑えることができるとのことです。

 

例えば、随時クライアントとコミュニケーションを取ることによって、ミスを未然に防ぎ、クライアントの目的に沿ったサービスを行う体制が整っている事務所や、大きなミスになる前に小さなミスを早急に連絡してくれる率直な事務所などはカスタマーサービスに優れている事務所だとのことです。

 

また、担当者といつでも連絡が取れる体制が整っている、請求書を溜めないで定期的に送ってくる等もカスタマーサービスを評価する際に重要なポイントです。

 

最後に、アメリカでいい代理人を選ぶためには、仕事を依頼するクライアントとして、どのような事務所を求めているか事前に知っておく必要があるとのことでした。

 

 

出願手続き実務

動画でより詳しく

 

ここまででアメリカ出願をするにあたって知っておきたいポイントをある程度カバーできたと思います。次にこのセクションでは、出願手続きの流れに沿って、実務に関する説明をしていきます。

 

二番目のチャート

 

3番目のチャート

 

具体的には、最初のチャートにかかれている三番目のボックス「Amend and File Application」、四番目のボックス「Restriction Requirement」、3番目のチャートにかかれているNon-Final Office Actionとその対応、Examiner Interview、IDS、Final OAとその対応などについて詳しく解説します。

 

アメリカ出願前の実務

Decisions at Filing

 

クレームや明細書の補正、手直し:最初に翻訳された明細書をみて、必要に応じてクレームや明細書を補正します。具体的には、クレームに図に書かれている番号に対応する番号がある場合は、番号を取り除いたり、多項従属クレーム (multiple dependent claim) がある場合、多項従属クレームを一般的な単一従属クレーム (single dependent claim) に直したりします。また、表現に違和感のあるところは、アメリカの手続きにあった形に補正する場合もあるとのことです。このように事前に補正することで、審査官の混乱を防ぎ、無駄な対応を未然に防ぐことで、無駄な費用と時間を回避することができます。

 

公開方法:日本などの外国出願をベースにアメリカで出願する場合は、デフォルトの公開ルールが適用される場合がほとんどなので、公開方法に関して決めることは基本ないと思います。しかし、アメリカ国内のみで出願される案件に対しては、早期公開、非公開などのオプションがあり、案件やビジネスの状況によってベストなオプションを選択する必要があります。

 

譲渡:発明者から出願人(企業)に特許権を譲渡する譲渡書に(必要はないが)公証はあった方がいいとのことです。

 

Decisions at Filing (continued)

 

早期審査:複数の早期審査の方法 (Prioritized Examination, Petition to Make Special, Accelerated Examinationなど) があり、費用や条件が異なります。一見費用が安く見える早期審査のオプションでも、総合的な費用を見ると安く費用を抑えられない場合もあるので、特許庁の費用だけでどの早期審査のオプションにするか決めるのは好ましくないとのことです。

 

他にも、PCT出願から優先権主張をする方法やタイミングを変える方法や、Patent Prosecution Highway (PPH) を使う方法もあります。

 

情報開示陳述書 (Information Disclosure Statement: IDS) 

Submitting IDS

 

発明者、明細書を書いた代理人等が知っている出願された発明に関連する先行例文献を含めた情報を提出する必要があります。実務に関しては、事務所によってIDS対応の方法が異なるので、使っている事務所にどのようにIDSに対応しているのか確認してみてください。一般的に、IDSで提出する先行例文献は、特許を強くします。その理由は、審査官がより多くの関連する文献を見た上で特許を許可すれば、後に訴訟で先行例文献による特許無効がむずかしくなるからです。

 

また、アメリカの代理人が使っている出願管理システム (electronic docketing system) によっては、IDSに関わる仕事が簡略化されている場合もあります。例えば、出願管理システムの1つ Foundation IP は、自動で関連案件を相互参照したり、自動でIDS書類を作成したりする機能があるとのことです。また、Foundation IP では、クライアントがオンラインでいつでも各案件の経緯を確認できるとのことです。個人的に、このような機能は、いちいち現地の代理人に経過をレポートしてもらう必要がないので、便利だと思いました。特に、アメリカと日本の時差やアメリカの代理人費用などを考えると、このオンライン確認機能は重宝すると思います。

 

IDS translation

 

明細書の翻訳についてはすでに話しましたが、IDS提出時の文献にも翻訳が関わってきます。ウェビナーでは詳しくは話されませんでしたが、文献を知った経緯、出願人が対象言語を理解しているか、などで提出するものが変わってくるようです。上記のスライドで翻訳義務がうまくまとめられているので参考にしてみてください。また、Information Disclosure Statementに関わるMPEP§ 609 も参考にしてみてください。(ページ内で “translation”と検索すると関連する部分に簡単にいけます)

 

限定要求 (Restriction Requirement)

 

出願案件によっては、審査官が出願したすべてのクレームに対して特許性を判断するのではなく、一部のクレームに対してのみ特許性を判断することを要求してくることがあります。このような要求を限定要求 (Restriction Requirement) といいます。簡単に言うと、20個のクレームで出願しても、審査官が関連すると思われるグループに分け(例えば、クレーム1〜8がグループ1、クレーム9〜15がグループ2、クレーム16から20がグループ3など)、出願人にどのグループを審査してほしいか選ばせる手続きのことです。

 

実際にこのような限定要求が来るかは、審査する部門(Art Unit)や技術分野、審査官によって大きく異なります。もし限定要求がなされた場合、出願人はどのクレームを審査してもらうか選ばないといけません。審査してもらうクレームを選ぶのも大切なのですが、同時に、限定要求に抗弁するか判断する必要があります。

 

拒絶理由通知対応 (Office Action Response)

 

Responding to a non-final OA

 

次に、拒絶理由通知とその対応について話します。拒絶理由通知 (Office Action) は、 出願された発明に対して、先行例文献などを理由に審査官が権利化を拒絶する理由を示した通知です。Office Actionは略してOAともよばれます。また、最終拒絶理由通知(Final Office Action, Final OA, FOA)と区別する際は、Non-Final Office Action, Non-Final OAともよばれます。

 

拒絶理由通知は、まれにある拒絶理由通知なしで権利化できる First action allowance 以外では、審査中に必ず1回は送られてくるものです。また、拒絶理由通知にどのように対応するかによって、クレームの解釈や範囲などに影響が出てくるので、OA対応は出願手続きの中でも重要なステップです。中でも、審査官とインタビューをするか、クレームを補正するか、する場合は、どのように補正するか、が大切なポイントになってきます。

 

インタビューには追加で費用がかかりますが、ほぼすべての案件に対して有効です。インタビューの成果には幅があると思いますが、難しい審査官でもそうでない審査官でもインタビューの効果はあるとのことです。難しい審査官とのインタビューでも、インタビューを通して、どう今後の手続きを進めていったらいいのか知ることができる場合あるそうです。

 

また、インタビューが費用や時間的に難しくても 、審査官との短い電話での会話でも有効な場合があるとのことです。

 

その他、インタビューを行う際の助言が上のスライド(Interview Tipsを参照)に書かれているので参考にしてみてください。

 

 

最終拒絶理由通知対応 (Final Office Action Response)

動画でより詳しく

 

After-Final chart

 

最終拒絶理由通知 (Final Office Action) の対応方法は様々です。いままでの審査経緯、審査官、明細書の開示内容、クレーム、出願の重要性、かけられるお金と時間などに応じて適切な対処方法が違います。上に今回紹介する対応方法をまとめたので、参考にしてみてください。

 

最終拒絶理由通知後の補正

After-final Amendment

 

最終拒絶理由通知に補正で対応する場合、主に3つの方法があります:

 

1.主張のみ:クレームの補正は行わずに主張のみを行う方法です。主張が強いとき、特にいい補正がないときに有効です。

 

2.小規模な補正:すでに許可可能な従属クレーム (allowable subject matter) を独立クレームに直し、確実にクレームが許可されるように補正する方法です。審査官が許可可能な従属クレームがあることを示して、出願人であるクライアントの合意が取れた場合に有効です。また、審判請求する場合、事前の補正にも使えます。

 

3.After-Final Consideration Program (AFCP 2.0):試験的に行われている最終拒絶理由通知後の検討プログラムです。審査官がAFCPに応じたとき、AFCPを勧めてきたときに有効です。AFCPを行うことで、審査官は評価されます。小規模な補正に応じるときに使うのが有効とのことです。

 

上記3つの対応方法におけるその他の情報:

 

・特許庁への費用:不要

・代理人費用:通常のOA対応にかかる費用と同じ(方法2で、すでに許可されている従属クレームを変更する際は、費用を抑えられる場合が多いです)

・対応期限は変わらないので、上記の方法で対応したからといって、期限が変わることはありません。なので、この方法で対応した場合、審査官をフォローアップしないといけません。

・対応は最終拒絶理由通知から2ヶ月以内に行うのがベストです。2ヶ月以内に対応した場合、のちの対応の期限が延長されます。

 

継続審査請求 (Request for Continued Examination, RCE)

 

3番目のチャート

 

継続審査請求(RCE)をすると、上記のチャートの紫のボックスでも示されている通り、審査過程を繰り返すことができます。

 

RCE

 

いい補正案があるが過去のOA対応時に補正できなかったとき、または、新たな先行例文献を考慮してほしいときに有効です。

 

・特許庁の費用:$1200(1回目)$1700(2回目以降)

・RCEは何回でもできるが、費用が高額になってくる

・代理人費用:通常のOA対応にかかる費用と同じ

・対応期限は止まり、対応する責任は出願人から審査官に移る

・RCEをやると、早期審査の枠(Prioritized Examination Track One)から外れる

・RCEの直後に最終拒絶理由通知を避けることが大切

 

テクニック:違う主題の内容を含んだ従属クレームをRCEの際に加えることで、RCEの直後に最終拒絶理由通知のリスクを回避、軽減できます。

 

審判請求 (Appeal)

Appeal

 

一番高額で時間がかかる対応方法です。手続きが完了するまでに、平均で約2年かかります。難しい審査官に対して有効で、特に、重要な案件に対して行うべきでしょう。審判請求をする際、補正はできませんが、審判請求前に、小規模な補正で紹介した方法を使うと、補正ができるとのことです。

 

・特許庁の費用:審判請求の申し込み $800、Appeal forwarding fee $2000

・代理人費用:通常のOA対応よりも多くの書類を準備しないといけないので、時間がかかり、多くの費用がかかります

・対応期限は止まり、対応する責任は出願人から審査官に移ります

 

Pre-Appeal Conference

Pre-Appeal Conference

 

審判請求する場合、Pre-Appeal Conferenceを申し込むことが可能です。Pre-Appeal Conferenceでは、補正はできず、費用も追加でかかってしまいますが、Pre-Appeal Conferenceがうまくいくと、審判請求を行わずに済む可能性があります。

 

Pre-Appeal Conferenceに出願人は参加できませんが、案件を担当していない複数の審査官の間で担当審査官の主張が話し合われるとのことです。特に、 Pre-Appeal Conferenceは、担当審査官がPrimary Examinerであるときに有効です。担当がJunior Examinerだと上司のPrimary Examinerも参加するので、その場合はいい結果が得られにくいとのことです。

 

Post-Prosecution Pilot (P3 Pilot) は成果が出なかったので、2017年1月に終了しました。

 

継続出願 (Continuation または、Continuation-in-part or CIP)

Continuation and abandonment

 

継続出願は新しい方向性のクレームで権利化を目指す場合や、新規事項を追加して一部継続出願(Continuation-in-part or CIP)を行う場合に有効です。しかし、それ以外の場合、継続審査請求(RCE)に手続きが似ているので、継続出願よりも継続審査請求(RCE)の方がおすすめです。継続出願を行っても、同じ審査官が担当します。

 

放棄 (Abandonment)

 

権利化を諦めて放棄する際は、代理人に「放棄してください」と言うのではなく、「対応する前にこちらからの支持を待ってください」と連絡しておく。そうしておくことで、後で特許案件を復活させる必要が出たときに、復活させる主張ができる。

 

以上が主な最終拒絶理由通知(Final Office Action)の対応方法です。個別案件の状況に応じて適切な対処方法を選んでください。

 

 

特許庁の費用

動画でより詳しく

USPTO fee

 

出願人の組織サイズによっては特許庁へ支払う費用が軽減できます。

 

特許庁への費用は、今後変わる可能性があるので、必要に応じて特許庁のサイトでチェックしてください。

 

特許庁の費用に対して2013年に大きな変更がありました。この変更で維持費、特に後半に支払う維持費が特に高くなりました。特許庁は 基本的に業務に関わる費用をカバーする金額しか請求できないようになっています。

 

 

出願関連で注目の判例

動画でより詳しく

Prosecution_cases

 

特許性の問題 (Patentability)

 

どのようは発明が特許になるかは、常に議論になっています。

有名な最高裁の判例Allice事件の影響で、ソフト関連特許などの権利化が難しくなっています。個人的には、特許性の問題は時間とともに解釈が変わってくるので、ソフト関連の発明に関する出願はソフトを専門にしている特許弁護士に依頼するといいのかなと思いました。

 

販売による特許性喪失の事由 (on-sale bar)

 

Helsinn v. Tevaで、連邦巡回区控訴裁判所 (Court of Appeals for the Federal Circuit, CAFC) は、販売の事実自体が公のものだったら、実際に販売されたものが公にされていなくても、販売が先行例とみなされて、特許性喪失の事由になりえるとの判断しました。

 

デザイン特許

 

Apple v. Samsungで、 最高裁は、デザイン特許侵害の賠償金は製品全体に対してではなく、部品に限定される場合もあるという判例を出しました。

 

 

訴訟関連で注目の判例

動画でより詳しく

Litigation_cases

 

特許無効化

 

特許庁でも特許無効化の手続きを行えますが、その特許を無効にする権限が特許庁にあるのかが最高裁で争われています。Oil States v. Greene’s Energy Group

 

裁判地 (Venue)

 

どこで特許訴訟裁判を起こせるかという裁判地(Venue)の問題で、法律の解釈が狭まり(アメリカにある子会社を含む)アメリカの企業を相手に特許訴訟を起こす際の裁判地の選択がいままでよりも狭まりました。TC Heartland v. Kraft

 

特許消尽 (Patent Exhaustion)

 

特許権者が特許で守られた製品パーツを販売すると、たとえ、その製品 パーツを使ったシステム等が該当する特許を侵害していても特許は消尽したとみなされて権利行使ができないという判例。今回の判例で、販売がアメリカ国内でも国外でも同じ結果になることが明確になった。Impression v. Lexmark

 

弁護士と依頼者間の秘匿特権

 

弁護士以外とのコミュニケーションには秘匿特権が適用されないので、注意が必要です。米国弁理士とのコミュニケーションにも秘匿特権がつくようになりました。

 

意図的な侵害 (Willful Infringement)

 

3倍賠償 (treble damages) 、相手弁護士費用の負担 (attorney fee) が理論上に認められやすくなりました。Halo / Octane

 

 

まとめ

 

長くなりましたがアメリカ出願業務に携わる場合、自社のニーズにあった現地代理人とパートナーシップを組むことが大切になってきます。事務所の名前や評判を鵜呑みにしないで、仕事の成果を評価して、信頼できる関係づくりを目指していってください。

 

また、実務レベルでは、出願戦略とクライアントである出願人のビジネスゴールを適合させることをつねに意識して仕事をしてください。この関連性が最終的に特許の「質」につながってくるのだと思います。

 

最後に、アメリカの判例に敏感になることが大切です。特に、2017年6月末現在、最高裁はCAFCの判決6件をすべて覆しています。今後の法律解釈の変化に予想がつかない状況なので、アメリカの判例をいち早く知れるように判例速報などのサービスを検討してみてはいかがでしょうか?

 

 

野口からひとこと

 

アメリカの事務所も常に進化していく必要があり、時代の流れに合わない事務所は淘汰される時代です。このような厳しい時代ですが、違う目線から見ると、実力のある事務所はすごい勢いで伸びています。日本にいるとそのような状況が伝わりづらいかと思いますが、今回のウェビナーでいかに自社のニーズにあった現地代理人とパートナーシップを組むことが大切か伝えることができたと思っています。技術的な経験や事務所の場所、人数などの表面的なものだけにとらわれず、カスタマーサービスなども含めて総合的に判断して信頼できる現地代理人を見つけてもらえたら幸いです。

 

 

ウェビナー時の質問と回答の一覧

 

Q1. “New model”とはなんですか?

 

このウェビナーにおいて、“New model”とは事務所の弁護士費用・評価等に関する新しい仕組みという意味です 。New Modelを採用している事務所では、費用は担当弁護士により依存して、実力のある弁護士ほど恩恵がある仕組みになっています。動画でより詳しく

 

Q2. PPHはアメリカでも有効ですか?

 

はい。有効です。動画でより詳しく

 

Q3. 出願に不利な情報でも開示しなければいけないのか?

 

はい。開示義務があるので、出願に不利な情報でも基本的に開示しないといけません。また、仮に不利な情報を開示しなくても、訴訟になった際にDiscoveryで発見されてしまいます。Discovery等でそのような情報が見つかってしまうと、情報を隠蔽していたという印象をもたれる可能性があり、裁判が不利にすすむ可能性があります。しかし、審査の段階で開示しておけば、そのような心配はなく、審査官にその情報を説明できる機会があり、審査官がその情報を考慮しても、特許性があると認めれば、特許はより「強い」特許になります。動画でより詳しく

 

Q4. Appeal(審判請求)時のAppeal forwarding feeはいつ支払うべきなのか?

 

タイミングは審査官の回答の2ヶ月後ですが、審判請求の申し込みが却下されると時期が変わってくるので、詳しくは、審判請求を担当してくれる現地代理人に確認するか、MPEP 1208.01を参照してください。動画でより詳しく

 

Q5. トランプ政権下で特許政策は変わるか?

 

ウェビナーを行った2017年6月末時点では、特に特許政策についてトランプ政権から正式な発表はありません。動画でより詳しく

 

Q6. Pre-AIA 102(e)に該当する文献をIDSで提出する必要はあるのか?

 

AIA適用前(Pre-AIA)の案件に対しては、Pre-AIA 102(e)に該当する文献をIDSで提出する必要があります。AIA適用後(Post-AIA)の案件に対しては、新たしいルールで該当する先行例文献をIDSで提出する必要があります。動画でより詳しく

 

Q7. 最高裁の特許消尽に関する判例がメーカーに及ぼす影響はどのようなものか?

 

どこで製造・販売しても、特許権者が特許で守られた製品を売ると特許は消尽してしまいます。ウェビナーを行った2017年6月末時点でメーカーに及ぼす影響の具体例はまだありませんが、今後問題になっていくかもしれません。動画でより詳しく

 

Q8. 日本とアメリカの代理人同士のコミュニケーションは秘匿特権で保護されますか?

 

保護されます。動画でより詳しく

 

Q9. プレゼンの際の「いい翻訳は訴訟の際にも役に立つ」とはどういう意味か説明してほしい

 

過去に使われた用語に対応する英語がなく、原本でも使われた用語の定義がされていなかった案件があったそうです。そのような案件は権利化するのも難しいですが、もし権利化されても特許を無効にされてしまうかもしれないので、権利行使しづらい特許になってしまいます。そのような状況になる前に、アメリカ出願前の翻訳の時点でその問題を見つけ対処することが大切です。動画でより詳しく

 

Q10. 審査官のランクは出願人に知らされますか?

 

はい。拒絶理由通知に書いてあります動画でより詳しく

 

Q11. アメリカでは審査中に第三者が先行例文献等を提出できるシステムはあるのか?

 

あります。しかし、提出するだけで主張はできないので、権利化後の特許無効審判をおすすめするとのことです。動画でより詳しく

 

Q12. アメリカの特許を共同保有から単独保有に変更するために必要な書類と費用を教えてください。

 

譲渡書等を特許庁に提出するのは簡単で弁護士費用も安価で済みます。しかし、共同保有から単独保有に変更するための交渉と金銭的なやり取りなどを事前に合意しておくことが必要です。その交渉や契約は、また別問題で、別途の費用等がかかります。動画でより詳しく

 

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