知財に強いアナリティクス企業Clarivateが2022年の特許動向レポートを公開しました。国際的な知的財産を効率よく活用していくには、グローバルな視点で特許の動向を見極めることが必要です。このレポートでは世界中の275人のIPおよび特許の専門家に意見を求め作成されました。
レポートはこちらから無料で入手できます。必要事項を記入して「Download now」を押すだけ。
今回のレポートは、イノベーションのライフサイクルを推進するために特許担当者が行っていることをより深く理解するために、世界の主要地域における特許動向に関する調査した結果が載っています。独立系調査会社であるVitreous Worldが、7つの国/地域で、社内および社外の弁護士を含む275人のIPおよび特許の専門家に意見を求めました。
ビジネスのスピードが増すにつれ、企業は複雑化するポートフォリオや特許出願・管理などのプロセスを簡素化する必要に迫られています。普段はなかなか知ることのできない様々な企業の動向や考え方を学ぶのに良い資料だと思います。
レポートの主な調査結果
多くの組織は、特許をビジネスの推進力として捉えている: 過半数(75%)が、特許戦略の主な目的はさらなるイノベーションを可能にすることであると回答しており、特許戦略の主な理由は、さらなる研究開発を可能にしたい、イノベーションをライセンスして収益化したい、市場で優位なポジションを確立したい、などとなっています。
組織は、特許ライセンスを通じて収益をあげている:社内回答者の91%が組織の特許のライセンシングとマネタイズに関与しており、459人が今後12ヶ月間に現在のライセンシングプログラムを拡大したいと考えています。
特許ポートフォリオが増加している:過去12ヶ月間に特許ポートフォリオの大部分 (69%) が増加し、日本 (80%) 、ドイツ (77%) 、中国本土 (76%) で最大の増加率を示しました。ポートフォリオの増加は、予算の増加、経営幹部の賛同、ビジネスフォーカスの変化などが要因となっています。
ほとんどの企業が、出願以外の特許データを利用している:81%は、組織が特許データを最大限に活用していると回答していますが、企業内の回答者では、より高い信頼性を示しています。特許データの主な用途は、研究開発情報、競合情報、ビジネスインテリジェンスの開発とのことです。
参考文献:Patent Trend Report 2022: Global insights into patent purpose, value, protection and technology