特許審査履歴解説: 3回のRCEと6回のOA対応で得られた特許の価値は?疑問視されるOA対応もちらほら (Sony)

今回はSonyの特許審査履歴を解説しました。

2022年9月27日に発行されたSonyの特許(Pat. No: 11,460,998)の出願履歴から考察しました。

脅威のRCE3回(合計6回のOA対応を経て)権利化された案件です。一般的な103条の拒絶のみだったのですが、特に前半の拒絶対応には個人的に疑問に思う点が多く、なぜ3回もRCEをやったのにインタビューは1回も行わなかったのかが謎でした。

後半は引用されたリファレンスとの差別化に関する主張ができていたので、なぜ最初からやらなかったのか? この案件ではMorrisという文献がメインのリファレンスとして用いられて拒絶が数回行われていました。個人的な意見ですが、遅くても2回目に同じリファレンスが用いられ、審査官と代理人の間でそのリファレンスに関する解釈が違うようであれば、インタビューをその時点で行うべきだったでしょう。

また、6回のOA対応すべてでクレーム補正が行われていたため、最初のクレームとはかけ離れたとても限定的なクレームになってしまいました。権利化されたものの、この特許にどれだけの価値があるのか、6回のOAと3回のRCEを経ても得たかったものが得られたのか?は疑問に残るところがあります。

詳しくは、この解説を見てください

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