特許審査履歴解説: 継続出願で実質1回のOA対応で権利化したものの許可通知後のIDS提出でRCEを行った案件(Pinterest)

今回はPinterestの特許審査履歴を解説しました。

2023年4月4日に発行されたPinterestの特許(Patent #11,620,331)です。

案件自体は親出願の審査が終わった時点で行った継続出願ですが、出願時に出願費用を払っていなかったり、Preliminary amendmentでクレームすべてを差し替えたりと珍しいケースでした。継続出願によくあるDouble Patentの解消にeTerminal Disclaimerを使うのはよくある対応なのですが、許可通知後に提出したIDSを考慮してもらうためにRCEを行っていました。いままでもIDSを許可通知後に提出した事例を取り上げていましたが、特にRCEをするようなものはなかったので、この違いについてもできる範囲で考察してみました。

出願履歴全体を見ると実質1回のOA対応で権利化されているので、継続出願としては良い対応ができていると思いますが、上記のようなところどころの細かな対応が少し以外だったので、その部分を中心に考察をしてみました。

詳しくは、この解説を見てください

過去の特許審査履歴解説一覧はここからアクセスできます。データベースになってるので、拒絶理由や審査経緯などでフィルターでき、自分が知りたい特許審査が簡単に探せます。

ニュースレター、会員制コミュニティ

最新のアメリカ知財情報が詰まったニュースレターはこちら。

最新の判例からアメリカ知財のトレンドまで現役アメリカ特許弁護士が現地からお届け(無料)

日米を中心とした知財プロフェッショナルのためのオンラインコミュニティーを運営しています。アメリカの知財最新情報やトレンドはもちろん、現地で日々実務に携わる弁護士やパテントエージェントの生の声が聞け、気軽にコミュニケーションが取れる会員制コミュニティです。

会員制知財コミュニティの詳細はこちらから。

お問い合わせはメール(koji.noguchi@openlegalcommunity.com)でもうかがいます。

OLCとは?

OLCは、「アメリカ知財をもっと身近なものにしよう」という思いで作られた日本人のためのアメリカ知財情報提供サイトです。より詳しく>>

追加記事

creative team meeting
特許出願
野口 剛史

イノベーションを生み出し続ける企業になるためには

画期的なイノベーションを次々に生み出す企業になるためには、会社にイノベーションを促進する文化が必要です。一見してそのような文化を作るためには特別なことをしなければならないように思えますが、そうではなく、イノベーションの文化はそれまでの努力の積み重ねの上に成り立っているのです。そこで、ベストセラー「Good to Great」で用いられた「フライホイール」の例を用いて、パテント・フライホイール イノベーションの文化を作り、そして維持するための重要なポイントを解説していきます。

Read More »
import
訴訟
野口 剛史

ITCによるSeizure and Forfeiture Order

ITC調査の後、知財侵害が認められた場合、排除命令が発行されますが、その命令後も不法な輸入がある場合、Seizure and Forfeiture Orderが発行される場合があります。

Read More »
money
訴訟
野口 剛史

パテントマーキングを推奨する理由は賠償金額にあり

パテントマーキング(特許表示)は、適切に行うことで訴訟における賠償金額に大きな影響を与えます。マーキングは任意で、特許と商品の関連性をチェックし、定期的に管理・維持していく手間暇がかかりますが、アメリカでの権利行使を真剣に考えている企業であれば、そのような費用やリソースを割いても十分な見返りが期待できる試みだと思われます。

Read More »