特許審査履歴解説: 許可可能クレームに頼らずOA対応したものの審査官から提案されたインタビューで許可可能クレームを選択した案件(Apple)

今回はAppleの特許審査履歴を解説しました。

2023年3月28日に発行されたAppleの特許の出願履歴です。

1回目のOAで許可可能クレームが示されましたが、最初のOA対応ではあえて許可可能クレームを独立クレームにするようなことはせず、攻めの姿勢でクレーム補正と主張をしていました。しかし、その後審査官から提案されたインタビューの後、許可可能クレームの限定を取り入れることに同意し、そこで実質の審査は終了しています。

実質出願人側が妥協した結果になりましたが、少なくともOA対応時には攻めの姿勢でした。インタビューにおける内容は結果しか書かれておらず、それまでにどのようなやり取りがあったかはわかりませんが、審査官が提案したインタビューなので、もしかしたら、OA対応で加えた限定があっても拒絶できそうなリファレンスがあり、それを交渉の武器として用いて、許可可能クレームを取ることを勧めたのかもしれません。

詳しくは、この解説を見てください

過去の特許審査履歴解説一覧はここからアクセスできます。データベースになってるので、拒絶理由や審査経緯などでフィルターでき、自分が知りたい特許審査が簡単に探せます。

ニュースレター、会員制コミュニティ

最新のアメリカ知財情報が詰まったニュースレターはこちら。

最新の判例からアメリカ知財のトレンドまで現役アメリカ特許弁護士が現地からお届け(無料)

日米を中心とした知財プロフェッショナルのためのオンラインコミュニティーを運営しています。アメリカの知財最新情報やトレンドはもちろん、現地で日々実務に携わる弁護士やパテントエージェントの生の声が聞け、気軽にコミュニケーションが取れる会員制コミュニティです。

会員制知財コミュニティの詳細はこちらから。

お問い合わせはメール(koji.noguchi@openlegalcommunity.com)でもうかがいます。

OLCとは?

OLCは、「アメリカ知財をもっと身近なものにしよう」という思いで作られた日本人のためのアメリカ知財情報提供サイトです。より詳しく>>

追加記事

chess-game-plan-strategy
契約
野口 剛史

戦略の変化?!IBMが特許をNPEに売却か?

IBMはとてつもない特許数を保持していることで有名ですが、そのような豊富な資産の活用の一環として特許の売却も積極的に行っています。今まではサービスや製品を提供している運営会社(operating company)にのみ売却を行っていましたが、最新の取引ではどうやら売却先はNPEのようです。

Read More »