アメリカ国外の企業に対する権利行使としてITCを使うメリット:訴状の送達

国外の相手に対するITCの訴状の送達は地裁訴訟よりも簡単で、条件がそろえば、Amazon.com販売者プロフィールページのコンタクトリンクを介した送達も可能。また、Emailでの送達も可能なので、地裁訴訟におけるハーグ条約に基づく訴状の送達よりも権利行使がしやすいというメリットがある。

なぜ送達(service)が大切なのかというと、当事者への訴状の送達が正しくおこなわれないと訴訟の手続き自体が始まらないからです。

ITCで特許侵害訴訟を起こす場合、訴状の送達の責任はITC自身にあり、通常はFedExやU.S.Mailを利用して各回答者に送られます。

しかし、ITC による送達が失敗した場合(例えば、送達証明が得られない場合)、訴状を提出した者が、行政法判事(”ALJ”)の許可を得て、被告人へ直接送達することができます。

具体的には、(1) 被告人への郵送または配達や(2) 被告人の主な拠点へのコピーの郵送などができるのですが、これらの方法が有効でない場合、ALJの許可の元、別の方法を利用することを認めることができます。例えば、既読履歴を得られる電子メールとFTPリンクによる送達を許可しています。

今回、In re Certain Toner Supply Containers and Components thereof (I), Inv. No. 337-TA-1259 と In re Certain Toner Supply Containers and Components thereof (II), Inv. No. 337-TA-1260において、ALJは、申立人のCannonが、Amazon.com の出品者プロフィールページの連絡先を通じて、中国の被告人 5 社に電子的に送達することを求めました。この件では、訴状および関連文書のPDFを各被請求人への連絡に添付し、固有のダウンロードリンクを提供することで送達を行うことを要求し、許可されています。

今回このような送達が認められた背景には、

  1. Cannonが中国の被告人の住所への送達を試みましたが失敗
  2. 追加の住所情報を確認できなかった
  3. 被告人の信頼できる電子メールアドレスが見つからなかった
  4. 被告人はAmazonでの売上に依存しているため、Amazon のメッセージシステムによる送達は、通知を行うために合理的に計算されたものであると主張

参考文献:You’ve Been Served! – ITC Allows Service Through Respondents’ Amazon.com Seller Profile Pages

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