PTABでおこなわれているIPR、CBM、PGRに関する6月と7月の統計データをまとめた情報です。特に大きな変化はありませんが、統計的なデータが頭に入っていると役に立つと思うので紹介します。
6月のデータ
PTAB(特許審判部)は、連邦巡回控訴裁判所からの再請求に基づく決定を含め、6月に35件のIPR、CBM、PGRの最終決定書を発行し、258件(48.86%)の請求項を取り消す一方で、247件(46.78%)の請求項の特許性を維持、修正または放棄の申し立てにより、23件(4.36%)の制定されたクレームを認めました。なお、IPR、CBM、PGRの最終書面決定において、請求項が取り消された割合の累積平均は約73%です。
ケースごとに見ると、6件(17.14%)の判決では請求項または代替請求項がすべて無効になり、10件(28.57%)の判決では請求項がすべて存続し、19件(54.29%)の判決では一部の請求項が存続した結果となりました。
7月のデータ
7 月に PTAB は 18 件の IPR、CBM、PGR の最終決定書を発行し、170件(82.52%)の請求項を取り消し、25件(12.14%)の請求項の特許性を維持、修正または放棄の申し立てにより、11件(5.34%)の制定されたクレームを認めました。
ケースごとに見ると、16件(76.19%)の判決では、請求項または代替請求項はすべて無効になり、3件(14.29%)の判決では、制定された請求項はすべて存続し、2件(9.52%)の判決では、一部の請求項が存続した結果となりました。
IPR、CBM、PGRの全体的な累積制定クレーム生存率をテクノロジーセンター別に見ると、バイオ系が一番高く41%ほど、しかし、コンピューター関連の場合は19%と大きく低下します。
参考文献にはわかりやすいグラフが掲載されているので、ぜひ参照してみてください。
参考文献:IPR, CBM, and PGR Statistics for Final Written Decisions Issued in June and July 2021