PTABでおこなわれているIPR、CBM、PGRに関する4月と5月の統計データをまとめた情報です。特に大きな変化はありませんが、統計的なデータが頭に入っていると役に立つと思うので紹介します。
4月のデータ
PTAB(特許審判部)は、連邦巡回控訴裁判所からの再請求に基づく決定を含め、4月に34件のIPR、CBM、PGRの最終決定書を発行し、230(69.49%)の請求項を取り消す一方で、101(30.51%)の請求項の特許性を維持しました。なお、IPR、CBM、PGRの最終書面決定において、請求項が取り消された割合の累積平均は約73%です。
ケースごとに見ると、17 件(50%)の判決では請求項または代替請求項がすべて無効になり、8 件(23.53%)の判決では請求項がすべて存続し、9 件(26.47%)の判決では一部の請求項が存続した結果となりました。
5月のデータ
5 月に PTAB は 18 件の IPR、CBM、PGR の最終決定書を発行し、198 (76.15%)の請求項を取り消し、62 件(23.85%)の請求項の特許性を維持しました。ケースごとに見ると、13件(72.22%)の判決では、請求項または代替請求項はすべて無効になり、4件(22.22%)の判決では、制定された請求項はすべて存続し、1(5.56%)の判決では、一部の請求項が存続した結果となりました。
IPR、CBM、PGRの全体的な累積制定クレーム生存率をテクノロジーセンター別に見ると、バイオ系が一番高く41%ほど、しかし、コンピューター関連の場合は19%と大きく低下します。
参考文献にはわかりやすいグラフが掲載されているので、ぜひ参照してみてください。
参考文献:IPR, CBM, and PGR Statistics for Final Written Decisions Issued in April and May 2021