判例から見るIPRを申し出る際に気をつけたい点

Do-not-enter-sign

2019年5月、PTABはIPRのInstitutionに関する2つの判決を判例として定めました。このことにより、特定の状況下ではIPRのInstitutionが却下される可能性があるので、注意が必要です。今回の判例から気をつけたいポイントは以下の通りです。

PTABが裁量権を使ったケースマネージメントを始めた?

binders-filings-data-record

最高裁のSAS判決後、PTABはIPRのPartial institutionができなくなり、すべてのクレームについてIPRを開始するか否かの2択しか選べなくなってしまいました。しかし、同じ特許を対象としたIPRが複数ファイルされた場合、PTABは最も重要なIPRのみに対してIPRを開始することもあります。

最高裁判決:連邦政府機関はAIAにおける特許再審査手続きが行えない

supreme-court

2019年6月10日、アメリカ最高裁は、Return Mail Inc v United States Postal Serviceにおいて、連邦政府機関はAIAで定められた特許再審査手続きを申し立てることができないと判決を下しました。この判決により、今後、連邦政府機関はinter partes, post-grant やcovered business method reviewsにより特許の有効性について挑戦することができなくなりました。

特許クレームのPreambleに関するアドバイス

contract-signing

アメリカの特許法において、特許クレームのPreambleはクレームに一定レベルの意味を与えない限り(gives life, meaning, and vitality to the claim)、原則クレームを限定するものではありません。今回はこのPreambleが問題になった案件を参考にこの考えがどのように適用されるかを見ていきます。

最高裁案件:“All the Expenses” には弁護士費用も含まれるのか?

money

Rimini Street, Inc. v. Oracle USA, Incに続けて、知財関係の係争費用に関する最高裁案件です。NantKwest, Inc. v. Iancuでは、PTOにおける拒絶に関する地裁での再審議に関する出願人の費用負担には弁護士費用も含まれるかという問題が今度最高裁で審議されることになりました。