IPR申立人の立証責任が厳格化-Ecto World 先例決定による § 325(d) 分析の実務変更点

2025年5月19日、USPTO Stewart代理局長によるEcto World 先例決定は、IPR申立てにおける § 325(d) 条項の適用基準を明確化し、特許弁護士の実務戦略に重大な影響をもたらしました。この画期的な決定により、申立人は単なる無効性の主張だけでなく、IDS上の先行技術を使用する場合には審査官の具体的誤りをBecton Dickinson 要因(c)、(e)、(f)を参照して明示的に特定・説明する義務を負うことになりました。一方で、1,000件超の大量IDS提出時には「典型的なIDSの40倍以上」という新基準の下で審査の実質性に疑問を提起する論証の道筋も開かれ、従来の「トリュフハンティング」的アプローチは完全に否定されました。この決定は、IPR申立書の構成から審査段階でのIDS戦略まで、特許実務全般の抜本的見直しを求めており、2025年3月26日導入の新ブリーフィング手続きと合わせて、今後のIPR成功率に決定的な影響を与える重要な転換点となっています。