デザイン特許の損害賠償の未来

2016年の Samsung Electronics Co. v. Apple, Inc.からデザイン特許が再注目されてきましたが、最高裁で提示されたテストの適用について、まだ明確な「ルール」はありません。今回は、現在控訴中のケースから予想されるデザイン特許の損害賠償の未来について考察します。

商標侵害の利益を得る基準は?最高裁が審議へ

supreme-court

商標侵害の際、侵害による損失の計算が難しいため侵害した会社の利益の一部を賠償金として支払うということがよく行われています。しかし、利益の一部の支払いは公平の原理に基づくものなので、基準が明確ではありませんでした。しかし、今回、最高裁がこの問題を審議することになり、注目が集まっています。

大きな変化の兆し?海外の直接侵害が損害賠償に加算され賠償金が数倍に膨れ上がる?

change

連邦地裁の判事が最高裁の WesternGeco 判決を受け、海外における直接侵害が損害賠償に加算されるという見解を示しました。もしこの見解が正しいなら、35 U.S.C.§ 271(f)におけるInduced infringementでの特許侵害という特殊なケースにしか適用されないと思われていたWesternGeco 判決が一般的な35 U.S.C.§ 271(a)における直接侵害にも適用されることになります。

アメリカ特許は海外のソフトウェア侵害にも適用されるのか?

特許には管轄があり、原則アメリカの特許はアメリカでのみ効力があって、日本では効力がありません。しかし、最高裁によるWesternGeco判決の今後の影響によってはアメリカの特許で海外のソフトウェア侵害による賠償金を得られるようになるかもしれません。

$140Mの賠償金が “Entire Market Value” ルールの不適用で覆される

marketing research

特許訴訟において、適切なロイアルティ(reasonable royalty)による損害賠償を計算することは難しいです。特に、適切なロイアルティレートの算定は大きな争点になり、また近年の CAFC の判例では、特許権者にとって有利な“entire market value”ルールの適用に制限をかける傾向があります。今回のPower Integrations, Inc. v. Fairchild Semiconductor International, Inc.もCAFCが“entire market value”ルールの適用に制限をかけた一例です。

訴訟をするべきか否か、アップル v. サムソンに学ぶ

smartphone-apple

2018年、アップルとサムソンによる世界規模の特許訴訟は一枚にも足らない内容の訴訟取り下げ命令で幕を閉めました。2つの大企業によって長年続いた世界規模の特許訴訟、果たして訴訟の価値はあったのでしょうか?市場の成長と訴訟のタイミングという視点から訴訟を振り返ってみましょう。

最高裁判決:外国で発生した損害も損害賠償に含まれる

supreme-court

2018年6月22日、WesternGeco LLC v. ION Geophysical Corp., No. 16-1011, __ S. Ct. __, Slip Op. at 2-3,において、最高裁は、35 U.S.C. § 271(f)(2)における侵害を証明した特許権者は、35 U.S.C. § 284における海外での逸失利益(lost profits)も取り戻せるとしました。

判例に学ぶ従業員に対するDTSAの適用ポイント

secret

Defend Trade Secrets Act of 2016 (“DTSA“)は連邦レベルの企業機密を守る法律です。成立してからDTSAに関する判例が増えるに連れ、少しづつ気をつけるべきポイントがわかってきました。今回は、(元)従業員に対するDTSA適用を考える際に気をつけたい2つのポイントを判例を通して説明していきます。